〃 ページ38
虎杖SIDE
今、俺は思いっきり体を操られている。正直、痛いけど俺がこんなに動けるなんて思っていなかった。
こうなってしまったのは…30分ほど前のこと…。
「そのまま動かないで」
先生は俺から少しだけ距離を取った。何をしているのかはわからない、俺は先生に背を向けているから。何をするつもりなのか全然読めねぇから怖い部分もあるけど先生優しいから大丈夫…だと思ってる…!
「よし。じゃ〜、体の力抜いてー」
「こうか?」
「そうそう、上手だね〜」
多分笑ってる。声のトーンが明るいから。
…と思っていたら、俺の体がいきなり動いた。なんだなんだ!?
「“おいで”」
…今の先生の声か?
「悠仁、俺は今から悠仁の体を操るから動きをしっかり体と頭に叩き込んで。骨が折れるとかそういう無理はさせない」
目の前にいた人形が襲い掛かってきた。俺の体はそれに合わせて避け、反撃をする。人形も相当な力を持っているのか俺の攻撃を次々躱していく。これ、夜蛾学長の呪骸か?それにしては…キモイ。可愛くない…。
「…もっと動かして大丈夫そう?」
「無問題!」
「いいね。強靭な体、俺憧れるよ〜」
「おわっ!!!」
自分の体じゃないみたいだな。それに…人形の動きも段々速くなってね?誰がどこで操ってんだ?先生は今俺の体を操っているから人形まで意識が行かないと思うし…、夜蛾学長もこの場にいない。
…あの人形はそれぞれ自我があるのか?
う〜、わかんね!!
「まだ大丈夫?」
「全然!!」
「ははっ、じゃあ全力で俺もやっちゃおっかな〜。“頑張れ”」
頑張れ?誰に向けて言った言葉…だ…、
「いってー!」
「骨折れてないよな?」
「セーフ…!」
待って待って!人形が人形の動きしてないんだけど!やっぱり先生が操って…、えぇ…?どうやってんの、一体。先生が声をあげて笑ってる…、かるーくサイコな気が…。
「“もっと”“もっと”」
冒頭に戻る…。
「先生…、もう限界…」
「そっか、結構耐えた方だね。偉い偉い、じゃあご褒美ー。はい、これ」
「ナニコレ…」
「ん?…あれ、間違えた。こっちこっち」
一回目渡されたものは何だったんだ…。
「無料券?」
「そうそう、前仕事帰りに貰ってさ。ラーメンとか丼ものとか好きだよね?食べ盛りの男子って」
「おぉ!サンキュー、先生!」
「俺、そういうの結構もらうから定期的にあげるよ」
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suffron*(プロフ) - 紫さん» わぁ〜!ありがとうございます! (2022年4月30日 0時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 好きです!更新頑張ってください (2022年4月29日 23時) (レス) @page4 id: 45b1199f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年4月29日 15時