【求む！】御幸一也にきらわれる方法

方法>>37 ページ37

で、結局御幸先輩に借りたんだ。

そう声をかけてきたのははるくん。

「うん。他貸してくれなかったし。」

「そりゃ貸したらあとが怖いからね。」

そういう事か。

まぁ、なんでもいいけどさ。とはるくんは続ける。

「あんまりゆっくりしてると御幸先輩とられちゃうよ？
今年は最後の文化祭だから御幸先輩目当ての他校の人が
めちゃくちゃ多いみたい。俺さっき告白現場見たし。」

「願ったり叶ったりだわ。」

こういう行事になると御幸先輩って顔整ってるんだな。と改めて感じる。

「御幸先輩大学進むみたいだし
これからこういうのどんどん増えるんじゃない？」

「うんー。」

御幸先輩は大学に進むらしい。

プロからのオファーは沢山来ていたけど

大学は卒業しときたいという本人の願いだそう。

きっと高校卒業したら違う人好きになるんだろーな。御幸先輩。

自分で言っててなぜか胸が痛い。


「篠原！やっと来れた！似合ってるな俺のTシャツ。」

そういうこと大きい声で言わないでよ〜。

「え？あの子御幸くんの彼女？」

「えー。あんまりじゃない？」

ほら！わざと聞こえるように言ってるの知ってるから！

目の前の御幸先輩の目が怖い。

「あー、御幸先輩！何にしますか？」

「んー。篠原が好きなものがいい♡」

とりあえず水出しときました。好きだし。うん。

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･

1日目。

一般公開は何事もなく終わりました。

薬師も今日が文化祭みたいで俊来なかったし。

午後は御幸先輩に去年同様お昼を奢ってもらう展開へ。

まぁ、それはいいんだよ。

去年みたいにキスとかなかったし。

変なのに絡まれることもなかった。

けど今日。2日目。

「なにこれ。」

「シンデレラ！」

そういう事じゃないよ！なんで無理矢理連れてこられた！？

「御幸先輩に篠原連れて来いって。」

そう語るのは野球部の新キャプテン。沢村。

副が金丸とひでくんだからバランスが取れている。


現在シンデレラは御幸先輩と踊っています。

踊り練習したんだろうね。

あ、靴脱げて…御幸先輩拾った。

「ムカつくほど様になってるな！」

「はは…そうだね。」

「そういや篠原知ってる？
後夜祭で花火打ち上げるんだって。
それを好きな人と見れたら恋が叶うとか。」

沢村そういうの好きだよね。

「俺は野球で行かねぇけど御幸先輩と行くのか？」

「私だって水泳だよ。」

そんな会話をしているうちに劇はラストスパート。

キスシーンへ。ふりだけど。

また少し胸が痛んだ。

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