【◇】私はもっと大切にされていいと思う

59.ホワイトデー↓ ページ14

感動的な別れから1週間…

ん？多分そんなに経ってないかな？

まぁ、とりあえず先輩達が寮を出てから数日が経ったある日。


「ねぇ、さっちん今日って何月何日か知ってる？」

「んーと、3月19日だね」


うん、そうだよね。

遂に明後日は修了式を迎えて、でも私たちは今日、兵庫まで飛び立つわけですよ。

だからね、センバツまで後少しでみんな気を張って
頑張ってる時に言うことじゃないと思うんだけどさ。


「ねぇ、ホワイトデー、って、貰った？」

「なにそんな弱々しい声で…貰ったわよ？御幸くんから部員からだーって」

「…うん。そうね………はぁ！？」


ちょっと待って！私もらってない！私！！

ずっと、1日ソワソワしてたのに貰ってないの！14日！！


「なに？貰ってないわけ？」

「うん…もう私、マネージャーやる自信ない…」

「何言ってんのよ…もう今日行くのよ？」

「でも、もう、…あんまりだよぉぉぉ！」

「いじけないの！」


あんまりだよ…。

私の気持ちを踏みにじるわけ？


「私さ、5時間かけて、クッキーとマフィン焼いたの…」

それなのに…


「まぁ、アレだね、みんな忙しいし、私、だけ！
貰ってなくても、みんな忙しいからねぇ…
沢村とかはさ、よくコンビニにパシられてるし忙しいし…
ねぇ？そうね。みんな忙しいよね
別にこういうのって気持ちだからさ、いいんだよ、別に」

「根に持たないの！」


高みの見物ってやつですか。へーへーわかりやしたよ。


「でも、やっぱりさ、1人だけ貰えないってのは露骨すぎない？」







「って、A落ち込んでたけどあんたたちなにやってんのよ」

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