5、約束 ページ5
.
危ない危ない、カラ松さんがあまりにもかっこよくてつい口に出しそうになっちゃったよ。
それにしても個性的なサングラスと革ジャンとあのタンクトップを脱げば、こんなにもかっこよくて見えるなんて思いもしなかった。
パーカーが似合うのかな?
「A……さん?どうしたんだ?ぼーっとして」
いつの間にか目の前にカラ松さんの顔があって、声も出ないほど驚いた。
口から心臓が飛び出しそうになるとは、まさにこの事なんだろうな。
『あっ、すみません!ちょっと考え事しちゃって……。喉乾きません?何か出しましょうか?』
「じゃあお願いするぜ!」
『くっ……あはは!』
そう言って、またかっこつけるカラ松さんが可笑しくて、思わず笑ってしまった。
カラ松さんはというと何が面白いのか分からなそうな表情をしたが、すぐに小さく笑みを浮かべた。
カラ松さんってイタい人だけど、なんかそこが面白いっていうか、可愛いっていうか…………あっ!そんなことより飲み物持ってこないと!
私は『ちょっと待っててくださいね』と言って、キッチンへと向かう。
適当なグラスに冷蔵庫で冷やしてあった麦茶を注いでカラ松さんの元へと戻る。
『お待たせしました!麦茶、嫌いじゃないですか?』
「ああ、素敵なgilrの出したものならなんでも大丈夫だ」
……うん、きっとこういうのを無自覚イケメンって言うんだろうな、ちょっとイタいけど。
ふと目に入ったのはカラ松さんのサングラス。
そういえば返してなかった!
『あの、サングラスありがとうございました!』
「いや、なにも気にすることは無いさ。きっとこいつもAさんの役に立てて喜んでいるはずだ」
『気を使って頂いて本当にありがとうございました!』
やっぱりいい人だな、カラ松さん。
そうしてカラ松さんとたわいもない話をして、たくさん面白い話を聞かせてもらって、気づけばだいぶ日が落ちてきていた。
洗濯機からピーと機械音が鳴る。
どうやら洗濯が終わったらしい。
『あ、洗濯終わったみたいですね』
洗濯機を開けて綺麗になったタンクトップを取り出すと、急いでアイロンをかけてカラ松さんに手渡した。
『パーカーは私が洗うんで、ここで着替えてもらってもいいですか?』
「いやいや、それは申し訳ない。オレが洗って返すぜ」
『いいんです!全然気にしないでください!』
「大丈夫だ。だから、来週また来てもいいか?」
来週カラ松さんが来てくれる……。
私は無言で頷いていた。
97人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すずりん - とても面白いです!更新頑張ってください!応援しています! (2017年12月20日 23時) (レス) id: 102b46b60c (このIDを非表示/違反報告)
青狸(プロフ) - にゃんこヒーローさん» スゲーありがとうございます!笑笑更新頑張らせて頂きます! (2017年11月20日 18時) (レス) id: 17b47670ec (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこヒーロー - スゲー面白いです!続きが気になって仕方ありません!!これからも更新頑張ってください!楽しみにしています( ^ ∀ ^ )ノシ (2017年11月19日 0時) (レス) id: 6160959f20 (このIDを非表示/違反報告)
青狸(プロフ) - ハルメリさん» うぉあ!面白いなんて言って頂きありがとうございます!頑張らせて頂きますね (2017年11月11日 9時) (レス) id: 17b47670ec (このIDを非表示/違反報告)
ハルメリ - 更新、毎日楽しみにしています!とっても面白いお話で、何回読み返しても飽きません(*^^*)これからも頑張ってください! (2017年11月8日 20時) (レス) id: 56f8fd0f01 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ