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恩人 ページ30

翌朝になると隣には幻太郎が眠っている

『寝顔まで美形って……』

そっと頬に触れると夢野さんは片目を開いた

『ッ!?』

夢「おはよう」

『お、おはようございます……』

夢「妾の寝顔はそんなに良いかのぉ〜」

『よ、良いです!!』

夢「……ふむ、、」

『ん??』

夢「そんな素直に認められると照れますね…」

(照れだったのかぁぁあ!!)

夢「ふぁあ〜……さてそろそろ起きましょうか」

『そ、そうですね!』



ここのホテルは朝食付きのちょっと良いホテルの様で私達は各自食べたいモノを取り席に着く

『凄いですね…私こういう所泊まると初めてです』

夢「小生は2度目ですかね。ディビジョンバトルの時に似たような事がありました」

『中王区ですか…確かに豪華なんだろうなぁ』

夢「ま、良い気はしませんでしたが」

『あはは……お察しします、、』




その後食事も終え街へ出かけた……が

『幻太郎〜!これも美味し……ってあれ?』

人混みの中私達ははぐれてしまったようだ

『幻太郎〜??』

周りはザワザワとしていて私の声は届いてないどころか夢野さんの声や気配すら感じ取れない

『連絡…』

携帯を取り出そうと片手にたこせんを持ち変える

「あ、ごめんなさい」

『あっ!』

人混みの中手が滑りスマホを落としてしまった

(や、やばいやばい!)

少し屈んでみようとするがあまりの人の多さに屈むと危険だ

『す、すみません!足元のけいた……うわっ』

「ちょっと」

『す、すみません!』

人にぶつかっては舌打ちをされ散々だ

(やばい、スマホ見失った!)

必死に下を見て歩いていると

?「これ」

『あ!これ私の!!』

?「あー、やっぱり。えらい割れてしもうてるけど
大丈夫なん?」

『……だいじょばない……やばい。終わった』

?「とりあえず自分この人混みから出た方がええで」

『出れないんです!人多くて酔いそう…』

?「ほんならまぁ、俺の腕に掴まっときや!」

『え!』

帽子を深く被った男性はスイスイと人混みから抜けていく

そして

?「ふうううなんとか抜けれたなぁ」

『あ、あのありがとうございます!』

?「ああいう時はな変に流れに逆らったら余計に出られへんくなるねんで!気ぃつけや」

『あ、ありがとうございました!』

男性は去ろうとしたが何故か戻ってきた

?「そーいや自分スマホ割れてたよな」

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作者名:シオン | 作成日時:2020年9月27日 5時

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