私は一国の主だああああああ！ [戦国basara]

危機 ページ40

＜家康視点＞

…忠勝。

ワシはお前に感謝している。

共に戦ってくれたこと、助けてくれたこと。

本当に、本当に感謝している。

ありがとう。

けどな、忠勝。

このままではワシは強くなれないんだ。

もっと強くならないと。

大切なものを、守れないだろう？

だから、これも鍛練だ。

ワシを、ワシ自信を、追い込む。

鍛練と同じだろう？

だから

ワシを支えてくれている、お前を消す。

お前の屍を越えて、ワシは強くなるよ。

さあ、糧になってくれ。

ありがとう、忠勝。




「徳川殿！！」

…嗚呼、邪魔が入ってしまったよ。


亜噂視点

やはりだ。亜噂の判断は間違っていなかった。

徳川殿は忠勝殿を殺そうとしている。

その理由は皆目見当も着かないが、とにかくその事実だけは理解できる。

三節棍を持ってきておいてよかった。この場にA様がいない以上、亜噂がやらなくては。

「…何故ですし、徳川殿…！！」

「邪魔が入ってしまったよ忠勝。出ていってもらわないといけないな。」

「徳川ど」

ﾄﾞｫﾝｯ……

亜噂の足元に大穴が開く。

…本気、か？！

亜噂に感じられているのは、紛れもない悪意と殺意。

本当に徳川殿はやる気だ。でも何故…？いや、そんなことを考えている暇はない…

「徳川殿！しっかりするし！何故こんなことするし？！」

「…ああ…そうだな忠勝。先に覇王か…そうだな。この乱世を終わらせるには奴が邪魔だ…」

亜噂の声が、届いていない。

…見えざる忠勝殿と対話をしている…？

忠勝殿を殺したいのではなかったのか…？

分からない。

でもきっと、徳川殿は正常な精神状態じゃない。

(こんなとき、A様はどうする…？)

A様なら…


『人を助けて後悔したことは今までになかったものでな。』

……。

まったく、誰に似たのか…。

｢今日は随分と忙しい日だし……！！」



亜噂は三節棍を構えた。

混濁→←正体不明

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