人の性格 ページ35
「A様!!」
亜噂がそこに着いたときには、もはや遅かった。
Aが、佐助に馬乗りになって殴る。
佐助は意識がないようだった。
「A様!やめるし!A様!」
『亜噂……?何故亜噂がこんなところにいるんだ。本多は大丈夫なのか?』
「何を呑気なことを言ってるし!速くそこ退け!」
『んだよ…分かった。』
亜噂が佐助に駆け寄る。
傷が酷く深い。Aが殴り続けたせいか、そこは血まみれになっていた。
銀も、赤く塗れている。
「おい!亜噂!お前さん何やって……?!」
後から追ってきた官兵衛も、その悲惨さに思わず息を飲む。
ちらとAを見、全て察した。
「だから言ったし…。A様!BASARA技何故使ったし?!」
『な、何故とは…。亜噂は私が死んでもよかったと?』
「そういうことじゃねぇし!いつものA様は、こんなになるまでは」
『私は間違ったことをしたか?』
Aは佐助を一瞥し、銀についた血を拭う。
「いい加減に…!!」
『……すまない亜噂。気が動転した。怒鳴らなくて良い。』
「…何でいつも急に正気に戻るし…。」
「お前さんら!どういうことなんだ?!小生に説明してくれ!」
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AのBASARA技は危険なものだった。
身体能力、及び五感を極限まで跳ね上げる。
その代わりに、人格が変わってしまう。そういったものだった。
冷酷な仕打ちや、そういったやり方が嫌いないつものAは突如として消えうせ、
相手を死ぬまで殺し続ける殺人鬼に変わるのだ。
だが、今回のように、亜噂の声などといったちょっとした刺激で元に戻る。
そのおかげか、Aが今まで人を殺めたことはなかった。
「……ということですし。」
「そんな力があったのか…。人格が変わると具体的にどうなるのかな。」
「言った通り、殺人鬼に変わり果てますし。ですが、無差別に狙うわけではなく、自分に危害を加えた者のみを徹底的に…という感じだし」
「……。」
その後、佐助は捕虜として捕らえられ、応急処置を受けていた。
Aは警戒対象とされ、佐助と同じく座敷牢に収容されている。
亜噂はAとしばらく接触禁止の処分を受け、弁解と説明を、客間にて一人話していた。
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らん(プロフ) - おもしろかったです!やっぱり佐助は良い奴(*´ω`*) (2020年8月15日 23時) (レス) id: 632a5f4028 (このIDを非表示/違反報告)
かえこ(プロフ) - らんさん» それは次のお話で明らかになりますよ!今回もコメントありがとうございます! (2020年8月15日 18時) (レス) id: aec05404df (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - お久しぶりです!面白かったです! 猿飛佐助は、今後仲間に入りますか?!(ネタバレすみません) (2020年8月15日 8時) (レス) id: 632a5f4028 (このIDを非表示/違反報告)
かえこ(プロフ) - かえこ(弟)さん» ありがとう。お前は早く勉強しろ? (2020年8月4日 11時) (レス) id: aec05404df (このIDを非表示/違反報告)
かえこ(弟) - 面白かったです マタオネガイシマス (2020年8月4日 11時) (レス) id: 1df8178e6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かえこ x他1人 | 作者ホームページ:ホームページ?ナニソレオイシイノ?
作成日時:2020年5月23日 21時