気配 ページ34
『BASARA技……』
「…!」
轟と、辺りの空気が変わる。
Aに何かが取り憑いたかのように、赤黒いオーラが放たれた。
「(これは……)」
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「……ッ!!」
亜噂はそれを、誰よりも早く感じ取っていた。
額から、汗が一滴垂れる。
「……半兵衛、…これは…!」
「ああ。とてつもなく強大だ…」
他の面々がそれに気づきはじめたそのとき、亜噂が叫ぶ。
「駄目ですし…!誰か!亜噂と共に来てくれし!!」
「どッどうしたんだ亜噂?!」
「このままじゃ…」
「あのお嬢さんなら大丈夫だ!あんなに強いのだから」
「違うし!!いいからとっととついて来い!」
ヒステリックに叫び、部屋を走り去る亜噂に動揺が走る一同。
亜噂には、その未来が分かっていた。だから今、こうして走っているのだ。
「A様……!」
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「はは…まだこんなのを隠してたのか……!!」
『……』
何だ、この殺気は。
恐ろしい程強い、『殺す』という感情。
それが自分に向けられていることを察すると気分が悪い。
敵は、自らの腕に鎖を巻き、鋭い目つきでこちらを探す。
本当に、この敵が気配を読めていたらと思うとぞっとする。
「(何だこれ…人間じゃないみたいだ…。)」
『見つけた』
「?!ッ」
ギインッ………
速い。今どうやった?見えなかった。
それに何だこの強い力は。こいつは本当に女なのか?
いや、それ以前に、こいつは人間なのか?
どうやって俺様の居場所を知った?
『くだらないことを考えている場合ではないぞ猿。かくれんぼは終わりか?』
「……ッ!何なんだ、あんた…」
『私か?……さあな。』
ガツンッ
言い終えると同時に、衝撃が走る。
すぐに分かった。殴られたのだと。
ゴンッ
「ッう……」
『はは。私の鎖は痛いか?』
ガンッ
「ッ…」シュッ
一度引いて立て直|
『かくれんぼは終わりだと思ったのだが。』
「な…?!」
ガツッ
「何でだ…気配が読めないはずじゃ」
『ああそうだ。だから探してるんじゃないか』
今の一瞬で辺り全部を探し回ったというのか。
気配が読めないから。
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らん(プロフ) - おもしろかったです!やっぱり佐助は良い奴(*´ω`*) (2020年8月15日 23時) (レス) id: 632a5f4028 (このIDを非表示/違反報告)
かえこ(プロフ) - らんさん» それは次のお話で明らかになりますよ!今回もコメントありがとうございます! (2020年8月15日 18時) (レス) id: aec05404df (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - お久しぶりです!面白かったです! 猿飛佐助は、今後仲間に入りますか?!(ネタバレすみません) (2020年8月15日 8時) (レス) id: 632a5f4028 (このIDを非表示/違反報告)
かえこ(プロフ) - かえこ(弟)さん» ありがとう。お前は早く勉強しろ? (2020年8月4日 11時) (レス) id: aec05404df (このIDを非表示/違反報告)
かえこ(弟) - 面白かったです マタオネガイシマス (2020年8月4日 11時) (レス) id: 1df8178e6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かえこ x他1人 | 作者ホームページ:ホームページ?ナニソレオイシイノ?
作成日時:2020年5月23日 21時