策略 ページ21
島左近に連れられ、Aと亜噂がやって来たのは豊臣の本軍と呼ばれる場所だった。
普段は大阪城に居るはずの豊臣軍がこんなところに居るのは、やはり理由があるらしい。
「…それで、三成君を運んで来たと?」
A達と対面しているのは豊臣の軍師、竹中半兵衛だった。
「…三成君を倒したことが本当なら、かなりの実力者だと思うけど…。本当なのかい?」
「俺はその場にいなかったから分からないっすけど…。刑部さんも黒田さんも先輩も見ているので嘘ではないと思います。」
「……ふむ、それでそこの君、名前は?」
亜噂と半兵衛の目が合う。
「……月崎亜噂、ですし。」
「月崎…。君が三成君をどうやって」
『いや、凶王を倒したのは私だが?!』
一瞬時が止まった。
「…うん?」
『凶王とやり合って刀を折ってしまったのは私だ。亜噂は関係ない。』
「……なるほどね。確かににわかには信じ難い。」
『失礼ながら軍師殿。それは何処を見て言っているのか?』
「身長」
『聞くんじゃなかったあああああ!!』
叫ぶAに、今日で何回目かのため息をつく亜噂。
それを見て笑う半兵衛。
「なかなか面白いね。君はなんというのかな?」
『月崎A!子供扱いはやめてほしいな!』
「ははは、あんまり怒らないで。それで月崎君。君は何処の国の者かな。」
『私達はどこにも属していない。いずれは日ノ本を手に入れるから。』
その発言に、やはり空気が緊張する。
「君はたった二人で天下を取ると言うのかい?」
『今はまだ二人だが、増やしていく予定だ。』
「…自ら天下取りを名乗るのか。それもこんなところで。」
半兵衛は武器を取りだし、Aに向ける。
「敵は、排除しないといけない。三成君の件もあるし、ここで斬首刑にしても良いのだけどね。」
『黙って殺される気は毛頭ない。貴方達が私達に武器を向けるというならば、貴方もろともこの軍を壊滅させる。』
そう言ってAは半兵衛を睨む。
亜噂と左近は、いつでも武器を取れるように構えていた。
「…うん。良いね。僕の見当は間違ってなかった。」
『…何が言いたいのか。』
半兵衛は武器をしまい、Aに近づく。
「月崎君。豊臣に下る気はないかい?」
全「…………は?!」
22人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らん(プロフ) - おもしろかったです!やっぱり佐助は良い奴(*´ω`*) (2020年8月15日 23時) (レス) id: 632a5f4028 (このIDを非表示/違反報告)
かえこ(プロフ) - らんさん» それは次のお話で明らかになりますよ!今回もコメントありがとうございます! (2020年8月15日 18時) (レス) id: aec05404df (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - お久しぶりです!面白かったです! 猿飛佐助は、今後仲間に入りますか?!(ネタバレすみません) (2020年8月15日 8時) (レス) id: 632a5f4028 (このIDを非表示/違反報告)
かえこ(プロフ) - かえこ(弟)さん» ありがとう。お前は早く勉強しろ? (2020年8月4日 11時) (レス) id: aec05404df (このIDを非表示/違反報告)
かえこ(弟) - 面白かったです マタオネガイシマス (2020年8月4日 11時) (レス) id: 1df8178e6c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かえこ x他1人 | 作者ホームページ:ホームページ?ナニソレオイシイノ?
作成日時:2020年5月23日 21時