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背中 ページ15

「A様?本当に良いんですし?」

『亜噂は心配しすぎだ。』

太陽が光を放つ頃。A達は荷物用の馬車に揺られていた。

Aが商人と交渉し、乗せてもらったのだ。

「A様が脳天気なだけですし。」

『……亜噂は石橋を叩いて壊すタイプだな。』

「壊れたら新しく造れば良いですし。って、亜噂はそういう話をしたい訳じゃ」

「………………ん……」

『お、起きたか。おはよう。』


Aが、又兵衛も連れて行くと言い出したのは昨日の夜。

亜噂の反対を押し切り、強制的に連れて行くことにしたのだ。

このままだといずれ救いようがなくなる。

そう言ったAの目は、天下を取ると言い出した頃と似ていた。

「ここはぁ……?というか何故お前らが」

『旅は道連れ世は情け。どうせ行くところないだろ?』

「ふざけんな!お前らなんかについて行く俺様じゃないんだよぉ!」

『暴れるな。また拘束するぞコラ。』

「諦めるし。A様はこうなったらテコでも動かないし。」

「お前らぁ……なぁ………」

不満を露にする又兵衛だが、逃げることはしなかった。

閻魔帳はAが持っている。又兵衛がここで逃げ出せば、閻魔帳は返って来ない。

第一、逃げられるとも限らない。

『あんまり怒るなよ。まだ傷が完全に塞がった訳じゃないからな。』

「誰のせいだと思ってるんですかねぇ?」

『誰のおかげでお前は息をしているのだろうな?』

「……チッ…ある程度までは付き合ってやってもいいですけどぉ…早く閻魔帳を返せよぉ。」

『いずれな。それで、次は甲斐へ行こうと思うのだが』

「また強いところを…A様は無謀という言葉を知らないですし?」

「……その目的地、変わると思うぞぉ…?」

『はぁ?どういうことだ。』

すると又兵衛はおもむろに奇刃を取り、もたれていた荷物を斬りだした。

「ちょっと何してるし?!」

『いや、待て亜噂。』

切り裂かれた荷物からは、


大量の武器がこぼれ落ちる。


『確か、刀狩りが行われてから、一般人は武器を持つことを禁じられたよな?』


「俺は何も知らん!人に頼まれただけだ!」


焦りだす商人。汗ばんだ肌に水が滴り落ちた。

罪→←呪縛



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らん(プロフ) - おもしろかったです!やっぱり佐助は良い奴(*´ω`*) (2020年8月15日 23時) (レス) id: 632a5f4028 (このIDを非表示/違反報告)
かえこ(プロフ) - らんさん» それは次のお話で明らかになりますよ!今回もコメントありがとうございます! (2020年8月15日 18時) (レス) id: aec05404df (このIDを非表示/違反報告)
らん(プロフ) - お久しぶりです!面白かったです! 猿飛佐助は、今後仲間に入りますか?!(ネタバレすみません) (2020年8月15日 8時) (レス) id: 632a5f4028 (このIDを非表示/違反報告)
かえこ(プロフ) - かえこ(弟)さん» ありがとう。お前は早く勉強しろ? (2020年8月4日 11時) (レス) id: aec05404df (このIDを非表示/違反報告)
かえこ(弟) - 面白かったです マタオネガイシマス (2020年8月4日 11時) (レス) id: 1df8178e6c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かえこ x他1人 | 作者ホームページ:ホームページ?ナニソレオイシイノ?  
作成日時:2020年5月23日 21時

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