-Fragment of a dream- (ページ18)

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④決意* ページ18

次の日、テツに大丈夫かと話しかけられたが、笑って誤魔化した。
逃げ帰ったその日は昔の悪夢が蘇ってきて、睡眠が取れなかったのが原因で顔色が特に良くなかった。

いつもならテツの部活が終わるまで待つのだが、今日は先に帰ることに。帰り道でたくさんの学生や買い物に行く親子連れとすれ違い、

その光景を見るたびに、吐き気がする。

嫌っているわけじゃない。

昔起こった全てが脳裏に浮かぶだけ。

だから買い物に行くのはだいぶ遅くなった時間だし、今住んでるマンションでも人と会うことはほとんどない。

ほとんどないと.........思い込んでいた。

カチャりと玄関のドアを開ける瞬間隣の部屋の家主も丁度帰ってきたようでドアの開閉の音が聞こえる。どんな人間が住んでるんだとドア越しに確認するとそこに立っていたのは。

火神「は.....？なん....で？お前がそこに？？」

................私が聞きたいわ。

火神君が言い終わるまでに中に入りドアを閉めようとすると、がこんっと大きな足がドアの間に挟まりそれを拒んだ。

『ちょっ.....何するの？！辞めてよ！』

火神「いででで！！！ちょっ、ちょっと待てって！！！話したい事あんだよ！！！！」

『はぁ？私にないです。さようなら。』

ガチャガチャとドア越しにやり取りをしていたが、また隣のお隣さんも玄関のドアを開け、煩かったのかこちらを覗いてきたので目があってしまう。

........あー不味いなぁ。と考えていると火神君が挟んでいる足をチラリと見てそのまま、持っていたドアをゆっくり離した。

『はーーーーーっ........とりあえず、火神君大きくて目立つから、中入って。』

堪忍したようにそう呟くと火神君も大人しく部屋の中についてくる。引っ越し仕立てで、綺麗な私の部屋のテーブルにとりあえずお茶をだす。火神君も少し拍子抜けしたような声を出しながらお礼を言うとその場に座り込んだ。

『で？話ってなに？？？』

少し不機嫌な顔をしながら私が話を切り出すと、その大きな男は眉を下げながら頭をさげ、割と大きめの声で「昨日悪かった！！！」と謝ってくるではないか。