誠の旗の元で

伍 ページ6

少し暖かくなってきた




久しぶりに屯所の外に出た気がする




あ、そうだ




貴「龍くんはなんで、あそこにいたくないの？」




口を聞きたくなかったのか、すごく怪訝な顔をこちらに向けた




龍「おれは武士が嫌いなんだよ」





貴「あ、私も嫌いだった」





龍「じゃあなんでお前は、ここにいるんだ？」





貴「拾われた。そして、不覚にもここを気に入ってしまった」




龍「気に入る!?あんな野蛮な連中を！？」





彼はすごく失礼だ





まぁでもこれから、感じて行くんだろう





同じ道をたどるだろう




まぁ、龍くんが、彼らを誤解してる原因は…





貴「私に向かってはあんな事しないもの。





…女の子だもんっ。」





龍「女!?やっぱそうなんじゃねぇか！！！」






貴「ふふっ。やっぱいい反応だね！」





龍「お前はどんなふうに拾われたんだ？」





その言葉で、あの日を思い出す




昨日のように、鮮烈に…




―守りたいなら、刀をとれ。そいつらを守れる保証は、俺にはない―




―姐さん！そんなことしたらお座敷にあがれんようなってしまいます！―




―あんたらが死んだら、あんたらが座敷にあがれんようなるやろ!?せやったら私が…―





………




貴「まだ…内緒」





龍「まだってなんだよ。今日だけの中だろ？」





貴「どうだかね…？」





お酒をたくさん買って帰った





戻った頃には芹沢さんたちも戻っていた




近「待ってたぞ！！始めるか!!宴会を！」





新「酒酒〜」

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