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四拾漆 ページ48

貴「あぁ〜やっちゃったなあ」





目の前にはぽたぽたと落ちる紅葉






酒屋の前にあった紅葉が、雨のせいでぽたぽたとおちるのだ





この前はひらひらと落ちていたのに、また違う印象を抱いた





鈴「あ、この前の」





貴「小鈴!?」





鈴「覚えててくれはったんですね。隊士さんどすか?」





貴「いや、りゅ…井吹くんと同じ、小姓だよ。」





鈴「そうなんどすか!じゃあ今日は、芹沢さんのお使いで?」





貴「そう…雨降るなんて思ってなくてさ」





鈴「送りまひょか?」





貴「島原と屯所は反対方向だから、大丈夫だよ」





鈴「そんな、この前のお礼どす!」





貴「はぁ…お客はんにこんなことしたらいけまへんよ?」





鈴「…え?」





あ、しまった





鈴「懐かしいわぁ…昔はそうやって姐さんによく叱られて…
口調が似てはってびっくりやわ」





あぁ…確かによく叱ったなぁ





鈴「今ではもういてはらないんです。芹沢はんに連れていかれたぁって聞いたんやけど…」





貴「え、そんな噂が?」





鈴「懐かしいのでそのまま京言葉で話してください!
姐さんに会えたみたいや」





貴「そ…そう…やね。そのまま話す。」





鈴「ありがとうございます。雨宿りついでに、もうちょい話したいんやけど、ええですか?」




貴「もちろん。ええよ」





元はここの人じゃない小鈴が、こんな綺麗に京言葉が話せるようになっていて、とても嬉しくて





私がAだということを、伝えてしまいたくなる





そのまま、世間話を沢山して…





鈴「雨、やむ気ぃせんわ…そろそろ帰らんとお母さんに怒られてまう」





貴「じゃあ、次は井吹くん連れてここに来るから、また、約束やで?」





鈴「本当どすか!では、約束どす!また今度!!」





本当に嬉しいようで





万遍の笑みでこちらに手を振る





そんな、小鈴に見送られながら





雨の中、屯所へと走った

四拾捌→←四拾陸



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はうる(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» ようこちゃんの作品、読ませていただきましたが駄作だなんて…そんなことないですよ!自信を持ってください!! (2016年1月16日 22時) (レス) id: c05c22baf0 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - 自分の駄作より、貴女の立派な作品を読んだ方が、凄く良いです。 (2016年1月2日 9時) (レス) id: d565c49c24 (このIDを非表示/違反報告)
はうる(プロフ) - 斎藤ようこちゃんさん» あけましておめでとうございます!!よくコメントしてくださってるので嬉しいです!!今年もよろしくお願いします!! (2016年1月2日 9時) (レス) id: c05c22baf0 (このIDを非表示/違反報告)
斎藤ようこちゃん(プロフ) - あけましておめでとうございます。 (2016年1月2日 9時) (レス) id: d565c49c24 (このIDを非表示/違反報告)
はうる(プロフ) - ゆきにょさん» ありがとうございます!!褒めて頂いてとても嬉しいです!!更新もっと頑張ります!! (2015年12月14日 20時) (レス) id: c05c22baf0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はうる | 作成日時:2015年11月28日 11時

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