誠の旗の元で

四拾弐 ページ43

平「にしても髪すっきりしたよなぁ。やっぱ軽い？」




貴「軽い軽い。でも結えないからちょっとじゃまかな」




斉「異国では男子が髪を結わないのが主流らしいぞ」




貴「なにそれ。切り合いの時とかめっちゃ邪魔じゃん｡」





平「一くんも前髪邪魔じゃないの？」




貴「一くんはこれ似合ってるからいいじゃん」




斉「前髪が邪魔ではない髪は新八ぐらいのものだ」




流石にお昼の京は人が多い





それなのに女の子の格好で出歩いてしまった





髪が短い女の子なんて、目立って仕方ない




平「てかさっきからチラチラ見られると思ったら…髪の短い女と一緒にいるからか」





貴「ごめんね…」




斉「いつか女子も髪が短いのが許される日が来るかもしれん」




貴「いやそんな日が来るまでに私の髪は伸びるよ」




平「てか異国でも女は髪長くないとだめなの？」





この3人の組み合わせって珍しいかも




ちょっと楽しい




お団子屋さんが近づいてきた頃




平「そうだ。さっき買ったんだけど、」




平助は、私の手をとり葉に包まれたものを渡してきた




貴「お花？」




平「正解！秋海棠っていうんだけど…で、これを」




そう言うと、平助は私の髪を触り出した





貴「なに？」




平「できた！」





斉「よく似合っているな」




貴「え、ほんと？」




平「うんうん似合う！これ流行ったりするんじゃね？みんな髪短くてさ！」




斉「これが似合うのは相当顔が整ってないとだな…」




貴「ととのってる？」




最近、一くんの言葉に一喜一憂




褒められるだけでニコニコしてしまう




1人ではしゃいで馬鹿みたいだけど




今は、これでも楽しいと思えるから

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