誠の旗の元で

丗弐 ページ33

貴「…これは？」




綱「変若水と、呼んでおります」




((ｶﾞﾗｶﾞﾗ




土「連れてきたぞ」




山「ちょうど良かったです、土方くん」




縄に縛られて土方さんに連れてこられた人は




昨日、新撰組から逃げようとした人だった




芹「これを飲むか、切腹するか。好きな方を選べ」




男「おっ…俺は……まだ、死にたくねええ！」




土「…悪く思うな」




新「…待てよ土方さん」




新八の声にはみみもかさず




土方さんは、小瓶を手に取り、男にそれを飲ませた




男「うっぐ…ああ」




男の髪はだんだんと白くなってゆく




赤くなった目でこちらを睨みつける




斎「A!!」




貴「…殺気……？」




私が刀を手にかけると同時に、その男は私を襲ってきた




貴「ごめんなさい…」




((ｻﾞｸ




腹のあたりに一撃




赤く飛び散る血をみたはずだった




男「……ｳﾋﾋﾋﾋﾋ…」




貴「うそ…」




平「治癒した…？」




土「心臓か頭だ！」




貴「…!!」




((ｽﾊﾟｰﾝ




一気に首をおとした




白昼夢を見てるのではないかと思うくらい




恐ろしい時間だった




綱「…お分かりいただけましたか？」

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