夜道 ページ46
「お、お邪魔じゃなければ…。はい」
「ぜーんぜん邪魔じゃないから泊まろ泊まろー!着替えとかある?ないなら取りに帰った方いいよね」
少し悩んでから小さく頷いたので、それに全力でのっかる。よっこらせ、と立ち上がりジャージに着替えた。
「よっしゃ、二人にLINE送っといたし多分大丈夫でしょ!いこいこ、夜道は危ないから一緒に行くよ」
「!そんな、大丈夫……。いえ、お願いします」
「あはは!素直な子は大好きだよ。…じゃあしゅっぱーつ!」
________
____
「あの、やっぱり私が持ちま…」
「いいのいいの!こういう時ぐらい先輩面させて?」
「あ、りがとうございます…」
くすくすと笑って前に進む。空を見上げればキラキラと星が輝いていた。
転校生ちゃんの家までポツポツ喋りながら歩き、今はその帰り。いい加減話す話題もなくなってきて、ほんの少しだけ気まずい空気が流れる。
…あ、そうだ。あれを言わなきゃ。
「…ねぇ、転校生ちゃん」
「?」
数歩前に出て振り返りながら声をかける。転校生ちゃんは不思議そうに首を傾げてからトテトテとくっついてきた。
「遅くなっちゃったけど、色々ありがとね」
「それは…」
「全て、だよ。君のおかげで私達は元に戻れた。正直、戻れるとは思ってなかったからさぁ。転校生ちゃん達にはすっごく感謝してる」
こんなきっと嫌だろう仕事も受けてくれて、とは思ったけど言わなかった。いや、言えなかったってのが正しいか。
「…いえ、私達はただ見てただけで…。『三大華』さんの実力があったからこそです」
「…ふふ、ありがとう。でもこの感謝はそのまま受け取ってはくれないかな?私なりのケジメ…と言ったらあれだけど、君には伝えておきたかったんだ」
そこまで言い切ってから転校生ちゃんの顔を見ずに向きを変える。歩みを止めていた足を動かし、学校への道をゆっくり歩き始めた。
数拍遅れて後ろから足音がする。加えてまた話が途切れた。でも、不思議とさっきのような気まずさは感じない。
「のっちとにじを助けてくれて、ほんとうにありがとう」
とても小さな声で言ったその言葉は、果たして転校生ちゃんに届いていたのか。届いていないといいな、と思いつつ学校までの帰路を急いだ。
22人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
羅氷華(プロフ) - ゆず胡椒さん» あわわ、全然ゆっくりで大丈夫ですよ...!!課題の方終わらせてから時間が余れば手をつけよっかな、ぐらいの心意気で気楽に考えていただければな、と思います。私服ですか!!!許すどころかめっちゃ嬉しいです...!無理のない範囲でどうぞよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年4月29日 17時) (レス) id: 2f5c758405 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず胡椒(プロフ) - あと、すごい時間がないのでユニット衣装の絵はまた、落ち着いてから描かせていただきたいなと思っています!今は想像で描いた私服でお許し下さい!本当に申し訳ないと思ってます!スミマセン;;(´;ω;`) (2019年4月29日 14時) (レス) id: 6e1b80d42d (このIDを非表示/違反報告)
ゆず胡椒(プロフ) - 受験勉強の時もやられちゃいまして;;バレないように引き出しにいれても見つけてやられちゃうんです!今、描いてるんですけどまたバレるかもなので、全然描けてないんです;;本当にすみません!課題終わり次第描くのでもうしばらくお待ち頂けると嬉しいです! (2019年4月29日 14時) (レス) id: 6e1b80d42d (このIDを非表示/違反報告)
ゆず胡椒(プロフ) - 私の入った高校、アホみたいに課題の量が多くて終わらないんです!それで、もういいかと思って描いてたんですね?そしたら、鬼ババに見つかっちゃってアナログだったので紙だったんですよ。あのー、ね?こう、ビリビリッ!と (2019年4月29日 14時) (レス) id: 6e1b80d42d (このIDを非表示/違反報告)
ゆず胡椒(プロフ) - スマホの方から失礼します。京です!本当に申し訳ないと思っております!描く描く言ってるくせに学校生活が忙しくて全然描けてないんです!本当に申し訳ない!言い訳をさせてください! (2019年4月29日 14時) (レス) id: 6e1b80d42d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:羅氷華 | 作成日時:2017年11月23日 0時