第7話 ページ7
「ぬぉぉぉぉぉぉぉっ!」
走る桜髪の魔導士。目指すは幽鬼の支配者本部。
「ねぇナツー!」
「なんだよハッピー!」
「本当にルーシィはファントムの本部にいるの?」
相棒のハッピーに返事をしようと息を吸い込んだそのとき、彼の視界に探し人であるルーシィの姿が映った。ハッピーのように背に翼を宿した猫がルーシィの手を掴んでいる。
「いたァァ!! ルゥシィイイィィ!!!」
「!! ナツ―――!!!」
そして本部から無事脱出したルアは、叫ぶナツの肩に銀髪の少女が担がれているのを上空にて発見した。
「あ! ユリア――――っ!!!!」
目的の少女に会いたくて仕方なかったルアはルーシィを掴んでいることも忘れ、一目散にナツの下へと急降下し始めた。どうやらナツのことをユリアに害をなす人間だと思い込んでいるらしい。
「ギャアアアァ!! お、落ちてるんだけど――――!!?」
「わぁ、ルーシィったら紐なしバンジージャンプしてるー!」
「楽しそうにしてないで助けなさいよぉ――ッ」
悲鳴を上げるルーシィなど思考の外の外。ついには彼女の手を離して、ルアはナツに突進し、彼が抱えるユリアを半ば奪うようにして掴み上げ、そうして空へ舞い戻った。
その過程でルーシィは当然のこと、地面へ落下していく。
「うおおぉおっ!!」
どうやらルーシィは地面に激突する寸での所でナツにより助けられたらしい。そのこととユリアを取り戻せたことにルアはホッと息をつく。
「おい猫ォ!!」
「あい!」
「ハッピーじゃねーよ! あの薄い水色の猫に言ってんだよ!」
ビシッとルアを指差すナツは唇を尖らせ、また叫ぶ。
「ソイツはオレ達のギルドに連れて帰るんだから持ってくなよ!!」
「…どこのギルドのお兄さん?」
「フェアリーテイルだ!!! なんか文句あっか!?」
スイッと、触れられるか否かの距離まで近づいたルアは警戒した様子を隠さないまま口を開いた。
「ユリアを連れて行ってどうするつもり? 見せしめに痛めつける気なのかな。そんなことしてもファントムロード……いや、ジョゼ・ポーラは怒りもしないと思うけど」
「ちっげーよ!! オレらの仲間にするんだ!!!!」
「………は?」
ルアはナツの言葉に呆気にとられた。
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霽月(プロフ) - 神楽さん» はい! なんとか頑張ろうと思います!! (2016年4月11日 22時) (レス) id: 83e6391475 (このIDを非表示/違反報告)
神楽(プロフ) - 更新頑張ってください! (2016年4月11日 16時) (レス) id: 565dcc1977 (このIDを非表示/違反報告)
霽月(プロフ) - 緋色さん» ありがとうございます! 二人で頑張っていきますね。 (2016年1月20日 8時) (レス) id: 83e6391475 (このIDを非表示/違反報告)
緋色 - 更新楽しみにしています。応援してます! (2016年1月17日 21時) (レス) id: 09f4f555da (このIDを非表示/違反報告)
霽月(プロフ) - 茜さん» ありがとうございまっす!!!がんばりまーす! (2015年7月22日 23時) (レス) id: 25f10af713 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:霽月 桜 x他1人 | 作成日時:2015年3月29日 18時