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征十郎にバレていたなんて考えもしなかったわ

………ということは他の方にもバレているのでは…?

…考えるの、やめましょう………

少しだけ不安になりながらも合宿当日を迎えた

現地にはバスで行き、ホテルに泊まる

初日は軽く動いて終わりらしく、厳しい練習は翌日からと言われた

部屋割りはもちろんさつきとで、私は時間になったからと大浴場へ向かった

さつきは何だか忙しそうで、一応尋ねてみたけれど先に行って良いよと言われたから私はその通りにすることにした

他の利用客もいないからゆっくりお湯に浸かれてとっても良いわね

背中の傷も見られなくて済むし…

ただ…少し考え事をして長湯をしてしまったせいかのぼせてしまったわ……

私は水分を摂って、ふらふらと廊下を歩く

少し歩いているとテラスのような場所を見つけた

窓を開けて外に出て、私は座り込む

風に当たっていたら早く熱が冷めるかもしれない

…………星がとっても綺麗だわ

こうして…落ち着いて星を見る機会なんてないものね、良いわね

…あー………少し、背中が痛むわ…

どうしてかしら

なにもしていないのに

……………思い出したくない、のに

イヤ…イヤ、なの

少し苦しくて胸元を押さえる

治らなかったら修造の所に行かないと、と思っていたら「おい」と頭上から声がした


貴「………祥吾…」

灰「こんなとこで何してんの、お前」

貴「少し…のぼせてしまったから、風に当たっていたの」

灰「ふうん…風邪引かねぇ?」

貴「大丈夫」

灰「…そうか」


祥吾はそれだけ言うと、ストンと私の隣に腰を下ろす

…お風呂上がりかしら

髪の毛が少ししっとりしているわ

お風呂上がりは雰囲気が違うわね


灰「風呂上がりだと雰囲気変わるな」

貴「…まあ、私も今同じ事を考えていたわ。貴方の髪の毛がしっとりしていていつもと違うもの」

灰「お前は……なんか、えろい?」

貴「………それ、褒めているのかしら」

灰「褒めてるって」

貴「そうは聞こえないけれどね。……ねえ、明日はとっても暑いらしいわよ」

灰「うえ、マジ?」

貴「だから水分補給はしっかりしないといけないわね。熱中症には気をつけるのよ?」

灰「おー」

貴「…あれは苦しいから、貴方には体験してほしくないわ」

灰「なったことあんの?」

貴「ええ」

灰「つらそう」

貴「そうね。すごくつらかったわ、よ…」


する、と私の頬に祥吾の手が添えられる

……どう、したのかしら…

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碧夜叉 - 灰羽さん» 本当ですか!!嬉しいです!これからも更新頑張りますね! (2018年7月27日 7時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
灰羽 - 話の展開が凄く面白いです!更新頑張って下さい。 (2018年7月26日 23時) (レス) id: 25c64ff54b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧夜叉 | 作成日時:2018年6月23日 0時

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