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灰崎視点

灰「なあ、ほら、言えよ」

貴「……っ、確かに…イヤだったわ。私の穢らわしい姿を、好きな人に見られたんだもの。普通の人にでさえ見られたくないのに…」


Aは諦めたようで、話してくれた

ポツリポツリと少しずつ


貴「貴方が助けに来てくれた事は、とても嬉しかったの。あの時…とても怖かったから…。でも、背中は………っ」

灰「……なあ、こんなとこに無理やり連れてきて言うのもアレなんだけど…その、背中…見ちまって悪かったな」

貴「…あら、良いのよ。こちらこそ申し訳ないわ、あんな姿を……晒してしまって…」

灰「…………俺は別に、驚いただけで気持ち悪いとか思わなかったけど」

貴「……それはとても嬉しいわ…。でもね、私が…イヤ、だったの、見られたくなかったの…」

灰「…………………そうなった原因、教えてくれって言ったら、教えてくれるか?」

貴「えっ…」


虹村さんにはああ言われたものの、気になってそう聞いてみた

Aの目に困惑の色が浮かんだのが分かる


貴「あ、の………い、言えないわ…」

灰「……どうしてもか?」

貴「どうしてもよ……。だって、これは…冷泉にも関係する事なのよ…私と修造と、お父様しか知らない事なの」

灰「…虹村さんから聞いてる」

貴「………それなら、どうして…」

灰「お前の口から、何があったのかを聞きたい」

貴「……っ」


Aは悲痛な表情をして下を向く

ああ、また泣かせてしまっただろうか

違う、俺は泣かせたいわけじゃないんだ


灰「……A、」

貴「あ……い、言え…ない……わ…」

灰「…………そうか」

貴「……………………あの……でも、誰にも…本当に誰にも、言わない、なら、」


Aが勢い良く顔を上げて、俺にそう言う


虹「A!」

貴「あッ、しゅう、ぞ…」

虹「こんなとこにいたのか、探したぞ」

貴「ごめんなさい…」


………虹村さんが来たせいで聞けなかったじゃねーか

くそ…


灰「……あー、わり、虹村さんに連絡してなかったわ」

貴「…してくれると言ってくれたじゃない」

灰「悪かったよ」

虹「ほらA、帰るぞ。久しぶりで疲れたろ?」

貴「…ええ、そうね。祥吾、私もう帰るから…また明日」

灰「ああ、またな」


挨拶をしてそのまま帰ろうとした

すると横を通りすぎた虹村さんに耳打ちされた

『余計な事に首突っ込むなよ』


灰「あァ?」

虹「じゃあな、灰崎」


……わざと遮ったってわけかよ

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碧夜叉 - 灰羽さん» 本当ですか!!嬉しいです!これからも更新頑張りますね! (2018年7月27日 7時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
灰羽 - 話の展開が凄く面白いです!更新頑張って下さい。 (2018年7月26日 23時) (レス) id: 25c64ff54b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧夜叉 | 作成日時:2018年6月23日 0時

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