検索窓
今日:14 hit、昨日:0 hit、合計:31,138 hit

85 ページ35

灰崎視点

虹「……お前、あれを見てどう思った?つーか今、どう思ってる?」

灰「見たときは驚いたけど、今は別に…。まあ、痛そうだとは思うけど」

虹「他は?」

灰「何かされたのかとか、大変だなとか…?ただ、触れられたくない部分ってのは確信した」

虹「ふうん…そうか」

灰「…アイツ、家にいるんだろ?何してんの?」

虹「一日中部屋にいる。ずっと塞ぎ込んで泣いてるんだよ」

灰「……泣いてんだ、アイツ」

虹「苦しい、つらい、助けてって。毎日な」

灰「…なあ、会えねーかな」

虹「Aにか?」

灰「…そう」

虹「…無理だな。今誰にも会いたくねーって言ってるし」

灰「そうか…」

虹「…随分気にかけてくれてるな」

灰「別に…そういうんじゃねーけど。ただなんか、いねーと静かだし」

虹「知り合う前に戻っただけだろ?」

灰「一回うるさくなったのにそれがなくなれば静かだって思うだろ。…物足りねーんだよ」

虹「…ふうん、物足りないねぇ」

灰「…んだよ」

虹「いや、別に。Aに伝えとくな、お前が心配してたって」

灰「…ん…頼む。あっ」

虹「あ?」

灰「……あー、その…あの傷の原因とかって聞いても大丈夫なもん?」

虹「…………やめとけ。その原因は俺とAとAの父親しか知らない。知ったからってどうにもなんねーけど、Aの父親は良い顔をしないだろうし」

灰「…なに?家にとって不名誉な事?」

虹「……まあ、そんな感じだ。金持ちの家には色々あるんだよ、俺もよく知らねぇ」

灰「あ、アンタ今嘘ついたろ。アンタは全部知ってるよな」

虹「何でそう思うんだ」

灰「だってAが縋れる相手ってアンタくらいだろうから」

虹「………あー、そうだな。確かに俺は全部知ってる」

灰「なに?話してくれんの?」

虹「俺の口からは話せない。Aにでも聞いたらどうだ?」

灰「…だーから、そのAがいねーんだろって」

虹「……アイツが元気になったらだよ」

灰「つっても結局はまたトラウマ抉る気がするんだよな」

虹「分かってんじゃねーか。そういう事だ」

灰「あ?」

虹「この件には触れない方が良いってこと」

灰「んだよ、それ」

虹「頼むからAのこと泣かせないでくれ」

灰「あ、あれは俺が泣かせたわけじゃ…っ……あ、いや…俺が悪いのか?」

虹「冗談だよ、気にすんな。Aもその内元気になる」

灰「…だと良いけど」

虹「じゃ、俺帰るな」

灰「あ、おう」

86→←84



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
30人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

碧夜叉 - 灰羽さん» 本当ですか!!嬉しいです!これからも更新頑張りますね! (2018年7月27日 7時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
灰羽 - 話の展開が凄く面白いです!更新頑張って下さい。 (2018年7月26日 23時) (レス) id: 25c64ff54b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:碧夜叉 | 作成日時:2018年6月23日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。