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2人で話しながら歩いていると、前の方から修造がやってきた
虹「…灰崎と一緒だったのか」
貴「ええ、迎えに来てくれたのよ」
虹「いつも悪いな」
灰「別に…いつもってわけじゃねぇし」
貴「祥吾と話していたら気分も良くなったわ。帰りましょう」
虹「そうか、良かった。そばにいられなくて悪かったよ」
貴「あら、良いのよ。貴方も用事が多いもの」
灰「………じゃあ俺、帰るわ。お前も気をつけろよ」
貴「分かったわ。それじゃあね、祥吾」
灰「ああ」
私たちは祥吾と別れて、車で帰宅した
夕食の後、いつものように自室にいると修造が入ってきた
貴「どうしたの?」
虹「………すげぇ…言いにくいんだけど…」
貴「…待ってちょうだい。何に関連するお話?」
虹「お前」
貴「そうではなくて」
虹「……旦那様だ」
貴「…………お父様……何の話かしら…」
虹「今日の出来事の報告でお前が暑さで倒れたって話を報告したら……当分部活には出ないようにって…」
貴「…え、」
虹「部活に出なくて良いから見合いに出ろだとよ」
貴「……イ、イヤよ!部活へ行くわ!だって私…確かに倒れてしまったけれど、これからはきちんと体調管理もするわ。だから…」
虹「…A。旦那様からの申し付けだ。従わないと……だろ?」
貴「…………決定、なの?」
虹「ああ」
貴「……お見合いをしたくないから、部活に入ったのに…」
虹「仕方ないだろ?お前の体調を心配した旦那様の判断だ」
貴「そう…よね。お父様は私を…心配してくれているのよね」
虹「そうだ」
貴「……部活、夏休み明けじゃないと出られないわね」
虹「ああ。それに俺は部活に出るから、お前の見合いには付き合えないぞ」
貴「えっ」
虹「…忘れてたろ」
貴「忘れていたわ…それじゃあ他の者となの…?」
虹「そうなるな」
貴「……………寝込もうかしら」
虹「やめてくれ…旦那様に言われるのは俺なんだぞ」
貴「だってイヤなんですもの…」
虹「諦めろ。もう宿題終わってるだろ?それなら見合い相手の予習も出来るよな」
貴「……ねえ、修造」
虹「あ?」
貴「私…頑張るから、いい子にしていたご褒美が欲しいわ」
虹「ご褒美?例えば?」
貴「そうねぇ、1年くらいはお見合いをしなくて良い…とか」
虹「………それは俺が決められる事じゃねぇ」
貴「それじゃあ1日貴方を好きに出来る権利が欲しいわ」
虹「…何それ」
貴「私のわがままよ」
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碧夜叉 - 灰羽さん» 本当ですか!!嬉しいです!これからも更新頑張りますね! (2018年7月27日 7時) (レス) id: fa67c2696c (このIDを非表示/違反報告)
灰羽 - 話の展開が凄く面白いです!更新頑張って下さい。 (2018年7月26日 23時) (レス) id: 25c64ff54b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碧夜叉 | 作成日時:2018年6月23日 0時