昼食タイム ページ8
待ちに待った昼食時間がやってきた。
隣の席である彩ちゃんが、私に声を掛ける。
彩 「Aちゃん、お昼一緒に食べない？」
もちろん、賛成だった。
A「うん、食べよう！」
並んでいた机を向かい合わせにし、くっ付ける。
どうやら2人ともお弁当らしかったので、そのまま席に座り食べることにした。
ランチマットを広げて、お弁当箱を取り出す。
A「彩ちゃんのお弁当美味しそう…」
ポツリと呟いた私に、彩ちゃんが言った。
彩 「食べる？」
お箸を手に持ったまま、首をカクンと傾けている彩ちゃん。
悪いと思って断りかけた時、いいアイディアを思いついた。
A「交換こしよっ！」
私の提案に、彩ちゃんは「いいね！」と同調してくれた。
美味しいねとお弁当を堪能していると、ぞろぞろと男の子たちが数人来て、私たち2人を囲んだ。
その中には若武くんや黒木くん、上杉くんもいる。
彩 「もう食べ終わったんだ？！」
驚いてみせる彩ちゃんに、つられて驚く。
時計を見てみたら、昼食時間が始まってまだ10分も経っていなかった。
ぐるっと辺りを見渡していると、見知らぬ男の子と目があってニコッと笑いかけられた。
少し頬が熱くなるのを感じつつ、どうしようかと困惑状態になる。
そんな私に気づいて、彩ちゃんが機転を利かせてくれた。
彩 「そう言えば、紹介まだだったね。」
こっちに来たばかりで分からないことだらけだけど、彩ちゃんがいてくれて心強い、そう思った。
彩 「私たち、同じ部のメンバーなんだ。」
どうやら今ここに集まっているメンバーで、探偵チームKZ部というのを結成しているらしい。
メンバーは合計7人。
まずは部長の若武和臣くん。
副部長の美門翼くん。
書記の彩ちゃんこと立花彩ちゃん。
その他にも、上杉和典くん、黒木貴和くん、小塚和彦くん、七鬼忍くん…といる。
一通り話してもらった後、若武くんが口を開いた。
若武「そう言えばA、まだ部活決めてないって言ってたよな。」
首を縦に振る私を確認して、若武くんは満足そうに頷く。
若武「今日の放課後、見学来いよ。」
彩 「ちょっと若武、強引じゃない？」
小塚「そうだよ。」
責め立てるみんなと不貞腐れる若武くん。
皆の視線が私に向く。
A「行けないことはないけれど…」
私がそう言うと、若武くんはよっしゃと軽くガッツポーズをしている。
予鈴のチャイムが鳴って、話はそこで終了となった。
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作者名：よつば | 作成日時：2020年3月8日 21時
