【カゲプロ】続・あの少女の恋愛事情は。【ヒビヤ】

五十七話 ページ13

俺は昔、蛇だった


主(アザミ)と一緒に暮らしていた
名前は冴える蛇。


ある日、主の元を離れ
呑気に散歩をしていた時


(人1)が遊んでいるのを見たんだ





そして(人1)は俺を見るなり
頭を撫でてきやがって

「名前をつけてあげよう！」

と言い、其処らを見渡した




すると俺の体に木の葉が乗ったのを見て

「黒いのと木の葉を合わせたらクロハだね！」


と言ってそこから俺の名前は
冴えるからクロハになった






そこから年月が経ち、
一緒に遊んでいた時だったな


(人1)は崖から落ちて
行方不明になった


慌てて主が作った
終わらない世界に行くと



主は

「あの小娘に視る蛇を与えた。

未来を視る能力だ

その能力を持つものは
永遠の命を持つだろう」、

「その蛇を与える代わりに

人間と同じような生活を
するように言った

あいつとはもう会うことは無いだろう」




といったんだ



俺はその『もう会うことはない』
という言葉が酷く刺さった


この時、俺は(人1)に
恋をしたことを知ったんだ



すごく寂しかった









何年かたった、今日、
俺は(人1)の居場所を突き止めた

夢の中でも話したな


寂しかったとも言った






言いたかったことは
夢の中で全部言ったんだ

何年も溜め込んだ自分の気持ちを。




全部言ったらすっきりしてな


もう諦めようと決めた

だってもう(人1)にはお前がいるだろ？

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