いちごたちと転校生6【すとぷり】

花の奪い合い ページ34

そして、次は、るぅとくんがでる
花を奪え騎馬戦だ

簡単に言うと、普通の騎馬戦っていうのは
帽子を軽く被った状態にして取り合うみたいな
感じだが、この騎馬戦は何故か髪に花をつけて
それを奪い合う、みたいな優雅な騎馬戦だ

ただ、超絶取りにくい

今、るぅとくんは、背が高いので
土台になっているのだが、上の子はすごい苦労している、これ考えたの誰？？

でも、お花が可愛い
薔薇の子もいるし、すみれの子もいるしで
超絶カラフル、ただ、男子は全員雑草だ
運がいい子は、三葉のクローバーだが

おっ、るぅとくんが土台のやつ
最後まで残ってる


「はぁ…マジ疲れた」

『あっ、さとみくん、おつかれ、飲む？』

大工さんみたいな格好した、汗も滴るいい男
状態になっている、さとみくんにさっき
自動販売機で買ったキンキンのお茶を渡した

「えっ…」

『いらない？』

さとみくんは、取るか取らないか少し迷って、結局取った

「い、いただきます」

『う、うん、どうぞ？』

あれ、口付けてたけど、他人のやつは飲めない、とかそういう人なんかな

「うめー！！！」

『上手いっしょ』

そのお茶を受け取ると、大将戦をやっているようで
周りのヤツらが応援をしていた

「あんな花奪えとか生ぬるいからね、俺は帽子とるガチの騎馬戦をしたいんだよ」

『ストイックだね〜…花奪うとかロマンチックでいいと思うんだけど』

「体育祭にロマンチックは必要ない」

『あっ、うん、そうだね、うん』

なんか、勝手に1人で燃えてるので、関わらないように、少し端っこによった

『おっ、るぅとくんが頑張ってる』

今は第2回戦で、るぅとくんが土台のやつが
せっせと動き回っている

『そういえば、仕事はもう終わりなの？』

「あー、あとは、体育祭終わりの片付けくらいかな、大掛かりなやつとかは終わったねー」

と言ってるうちに、勝敗は白の勝ちになっていた
赤の奴らは、虚しく地に落ちた自分の花を取っていた

『おいいい！！！何赤負けてんだよ！！！』

「えっ、怖…自分は対して貢献できてないのに？」

『もしかして、今までの全部見てた？』

「見てた」

………てへっ

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