いちごたちと転校生6【すとぷり】

素直に弱い ページ22

そういえば、2人は藍楽くんのこと知らなかったな
と思い、後ろを振り向くと
ジェル先輩は、とてもショックを受けたような顔をしていて、るぅとくんは、ぶつぶつと何かを呟いている
なんだ、この2人、怖いぞ

「わ、わ、私とは遊びだったのね！！？」

『言うと思ったー！！なんで、お前が彼女側やねん！逆逆！』

「今度は、なんですか…道端の若々しい雑草を拾ってこないでください…」

『どういう思考回路したら、そういう例えするの？』

だから、なんでこう、みんなショックを受けるんだよ、友達の新しい友達を認めない、みたいなタイプなん？そういう人は嫌われるよ？

「相変わらず、Aちゃんの友達はとても面白いね！オレンジの子は、冷凍みかんが解けていくような水々しさだね！黄色の子は、グレープフルーツを初めて食べたみたいな驚きだよ！！」

「うっわ…おもんな(小声)」
「面白いとでも思ってんですかね(小声)」

『一応言うけど、君ら本当にそうだからな
藍楽くんの例えあながち間違ってないぞ』

良かったぁ…藍楽くんは、未だに決まった
というドヤ顔で止まっている
彼の聴覚が作動してなくて良かったぁ…

『藍楽くんは、何してたの？』

「ん？あぁ、新人いびりさ」

『えっ』

「動物愛護部に入ったんだけどさ、その部長が酷くて…俺がおやつかなって置いてあった、にんじんスティック、うさぎにあげるやつだったらしくて、怒られて、今から買って来いって…わざとじゃないのに」

『(普通食べないよな、藍楽くんってちょっとやばいやつじゃね)そっかー、買えるといいね』

「ありがとう！やっぱりAちゃんは、僕の理想の人だよ！」

『ふぁ』

変な声出た、そういうの弱いからやめない？？
やめろってぇ…と、照れ気味になると

「早く行かなくていいんですか？^^
遅いと、また先輩の反感を買うかもしれません^^」

と、言って、ナチュラルに私の隣に来たるぅとくん

「言っとくけど！Aちゃんの理想の人は俺だからな！！」

そう言って、ナチュラルに私の前に来るジェル先輩
サラッと嘘つくんじゃねぇよ

「あはは、分かってるよ、じゃあね」

そう言って、微笑みながら階段を降りていった
何が分かってるよ、なん？嘘を飲み込まないで？

その後、ふくれ気味のるぅとくんに

「A先輩って、ああいうタイプがいいんですか…」

『勘違いしないでほしいんだけどね…
素直に言われると、照れるの…』

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