いちごたちと転校生6【すとぷり】

心配してないんだから！ ページ18

私も、宅急便リレーの様子を見るべく、校庭にでる
まず、宅急便リレーっていうのは
いわゆる、普通のリレーじゃあ、つまらないから
バトンじゃなくてダンボールにしちゃおう！
って訳だ

おかげで、みんなダンボールを持ちながら走ってる
実に面白い光景だ
あ、黄色の人転んだ、これ絶対危ないだろ

「ねぇ」

と、急に声をかけられ、びっくりする
どうやら、扉の前に立っていたようだ

『あっごめんなさい』

と、即座に離れると

「っち！邪魔なんだよ！！」

そう言って、いやーなやつは、校庭に走っていった
何もそこまで言わなくても…
感じ悪いなー

「あら、久しぶり」

今度は誰だよ、って振り返ると
水も滴るいい女の代表であろう、美貌の持ち主
さくらがいた

『…ムカつく』

「はぁ？私の顔の良さに嫉妬してるわけ？」

『なんでわかんの？』

「自分でもわかってるからよ、美人は自覚してこそね！！」

と、生意気なことを言いやがるが
実際顔はいいのだ、本当に顔は

「ところで、あんたのクラスまた転校生来たみたいじゃない…その…別に心配してるわけじゃないんだけど、大丈夫なわけ？三葉の傷だって、癒えたわけじゃないでしょ？」

『あー大丈夫、今度のは男の子
悪い子には見えないし、仲良くやってるよ』

「ふーん、それならいいけど、ねぇちょっと、自販機まで着いてきなさいよ」

と言って、強引に連れていかれた
拒否権…

「あんた何がいいの？」

『え、買ってくれるの？』

「は、はぁ？？ふ、ふざけないで！別に買うものがないから、あんたに意見聞いてるだけよ！！」

『あのー、レモンのやつがいいなー』

と、ふざけて、ちょっとお高い150円のやつを選ぶと
さくらは、それを迷わず押した後に
100円の水を買った

「ほ、ほら、飲みなさいよ！」

そう言って、レモンのやつを渡してきた

『いや、悪いってさくらが飲みなよ』

「さ、さくらは、ま、間違えて水買っちゃったからこれでいいわ！！ぬるめになるのも嫌だし、し、しょーがないからあんたにあげる…だけなんだからね！」

ほんとに可愛い性格してんなー…！
素直に渡せばいいのに、これはさくらなりの
1番照れない渡し方なんだろう
私は、ありがたく貰っといた

「ふ、ふん！！精々、熱中症で倒れないことね！
生徒会も頑張りすぎたら、刺すわよ！！」

捨て台詞のようにそう言うと、さくらは校庭に向かって走った
それにしても、レモンのは炭酸が聞いてて美味しいわ

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