いちごたちと転校生4 【すとぷり】

仲直り大作戦！ ページ32

あの後、私たち莉犬くん連れ戻す団と、るぅとくん立ち直させる団は合流したのだが…

莉犬くんは、泣きすぎて脱水症になるんじゃないかな…？くらいに泣いてるし
るぅとくんは、ずっと俯いてるし
ころんは、静かーに泣いてるし
ジェル先輩は、動かないな…って思ったら寝てるし
さとみくんは、莉犬くんを慰めるのに必死だし
なーくんは、困り果ててるし

仕方ない…私がやろう…
と、席をたち、なーくんに近づくと

『なーくん、座ってていいよ』

と、さっきから、どう解決しようかと、悩んでいるなーくんを私の席に、強制的に座らせる

『はい！注目！これから、ここにいる皆さんで、莉犬くん助けちゃう大作戦を決行いたします！』

『はい！ジェル先輩寝ない！起きろ！』

と、大声で背中バシーン！叩くと

「はい！！！」

と、飛び起きた

『えーじゃあ、まず、莉犬くん、るぅとくん仲直り大作戦からいきます！』

と言うと、莉犬くんとるぅとくんは同時にバッ！と、こちらを見た、その顔には勘弁してくれ…と書かれている

『てことで、君たちは、別室に移動して頂きます、仲直りするまで帰ってくんなよ？おい、ころん、いつまで泣いてんだ』

と、ころんの耳をやさしーく引っ張る

「いだいいだいいだい！」

『2人の監視をしてきなさい、仲直りするまで戻ってくんじゃねぇぞ』

と、生徒会室の隣の部屋、生徒会準備室に、3人を放り込んだ、さて、こちらは作戦でも練ろうか…という時に、テーブルにあった、1枚の紙を見つけた、それを手に取ると…

「あっ」

なーくんが、分かりやすく声を出した
なるほど、なーくんの紙か…と思って、まじまじと見ると、そこには、ジェルくんと、さとみくんの仲を戻す、と書いてあった

なーくんなりに、気にしてたんだな…
よし、代わりにやったげよ

『はい！ということでね、こちらもこちらで、さとみくんとジェル先輩の、仲直り大作戦！やっていきたいと思います！』

「「え？」」

と、さとみくんと、ジェル先輩が同時にえ、と声を出した

『いや、忘れさせたとは言わせんよ？君ら、まだ気まずい仲でしょうに、1年生たちが、仲直りして笑顔で入ってくんだから、あんた達も笑顔で出迎えなきゃ…ね？』

すると、2人とも何とも言えない顔をした、仲直りとかいうのは、年齢を重ねるごとに難しくなる
2人とも、自分の意見があって、曲げられないんだろうな…

仲直り大作戦！2→←声は届いた

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