私はいいけど ページ25
鬼灯side
「ええ!?フラれたの!?」
市場の隅の方から聞こえた。
多分自分と同じ歳くらいの女子だろう。
確かではないが。
一応夜なので声のボリュームは調節して欲しいところですね…
周りの迷惑なんか気にせずに大きな声で喋り続ける女子の集団三人組。
「うん、マジだよお〜」
…この声、私に告白してきた方の声では…。
「アンタが男にフラれたのって初めてじゃない?てか今アンタ彼氏何人いるわけ?」
「ん〜7人?笑」
やっぱりあの方だ。
声が一緒です。
いろんな男に声を掛けていたようですね。
フウガさんの方を見ると、フウガさんも声の主がわかったようだった。
「そんだけ居るのに贅沢ね〜!アンタ、イケメン見つけたらすぐに告白するわよね〜笑アンタのことフッたの誰?」
「“鬼灯”って男〜好きな女がいるんだってさ!久々にイケメン見つけたのにぃ〜!!ウザいわアイツ」
悪口なんて、勝手に言っていればいい。
私はそんな事でキレるような心の狭い奴じゃない。
鬼灯「フウガさん、帰りましょうか。((コソッ」
フウガさんに耳打ちする。
フウガ「え…でもいいの?あれ。」
鬼灯「別に構わないです。さ、烏頭さんの家に戻りましょう。」
フウガさんが頷いたのを確認し、烏頭さんの家へと足を進め始めた頃。
「ってかさーーー!その鬼灯って男が好きな女って絶対ろくな女じゃないわよねぇ〜!絶対に媚び売ったのよ!絶対性格悪い不細工な女よ!」
私の中の何かが切れた気がした。
頭に優しく微笑むAの姿が浮かぶ。
一歩一歩、彼女達に近づいて行く。自分でも何がしたいのかわからないが、腹が立っているのは確かだ。
会った事のない人のことを勝手に決めつけるのはどうかと思いますし…Aの事をそんな風に言って欲しくないです。
ついに彼女達の前に来た私は、口を開いた。
鬼灯「どうもこんばんは。」
私の声に反応して三人が此方を振り返る。
そのうちの一人はギョッと言う顔をして私を見上げる。
「だ、誰よあんた!いきなり声かけて来て、ナンパ?」
鬼灯「そんなわけないでしょう。私の顔を見なさい。こんな怖い顔した人がナンパするわけないでしょう。そもそも男は人の悪口を言う人にナンパなんてしないと思いますがね。」
ここで件の私に告白した女子を睨む。
鬼灯「好きっていう気持ちは純粋に嬉しかったです。…私の悪口も勝手に言っていればいいです。ですが…私の慕っている人の悪口は二度と言うな。」
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茅 - 絵上手いですね! 書き方教えてほしいです、、、、。私、好きな人がいます。告るか悩んでて、、、。どうしたらいいですか? (2020年10月20日 11時) (レス) id: bcdcf4ec06 (このIDを非表示/違反報告)
茅 - 謎の沈黙ターイム(バリトン)wwこれ、気に入りましたww (2020年10月20日 11時) (レス) id: bcdcf4ec06 (このIDを非表示/違反報告)
雛紗(プロフ) - もんじゃさん» コメントありがとうございます!え!本当ですか!?嬉しいです^^ありがとうございます! (2018年6月15日 19時) (レス) id: db311f7197 (このIDを非表示/違反報告)
もんじゃ(プロフ) - 絵めっちゃ上手ですね!! (2018年6月15日 17時) (レス) id: 84ebad2ff3 (このIDを非表示/違反報告)
メグル - 雛紗さん» 承知っすw (2018年6月13日 22時) (レス) id: 5915396e2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雛紗 | 作成日時:2018年4月9日 17時