合縁奇縁 ページ45
貴女side
貴女『まずはミカさんとサヤをあの牢屋から出してください。
そしてサヤを召使いではなく、一人の女の子としてサヤの村に帰してあげてください。
ミカさんにはこの村に家を建てて暮らさせてあげてください。
私が召使いとして雇われている村の村長に、ナギの婚約を破棄するよう伝えてください。
結婚は好きな人とするべきだと。
アオイはきっとこの村に帰ってきます。
帰って来た時には暖かく迎えてあげてください。
…これで、みんな幸せのはず。
…みんなの中に私は入れないかって?
ううん、私はみんなに迷惑かけてきた。
恩返ししたい。
不思議な巡り合わせで出会った私達だけど、私はみんなの事大切に思ってるから。
みんなの幸せがさ、私の幸せになるんだと思う。
だから、私が代わりにこの村の者の嫁になったていい。
…本当は心から好きな人がいるけどね。
想いとは裏腹に私の中には苦しみもある。
もう会えるかわからないけど。
…取り敢えず村長。
必ず条件は満たしてくださいね。』
村長「…その条件を満たしたら、本当にお前は我が村の好きなように使っていいんだな?」
貴女『…はい。お好きに。ただ、諫言する時はしますから。』
村長「…まあそれは好きにしろ。ついてこい。」
私は後についていった。
*
私はこの村にある倉庫の前に連れてこられた。
中は廃墟。
ぼーっとしていると、背中をどんっと押された。
村長「…まだお前を何に使うかは決めてないが、決まるまでこの倉庫に閉じこもってもらう。」
貴女『…わかりました。ただし条件は必ず満たしてくださいね。』
村長「何回も言わなくてもわかる。それじゃあな」
村長は倉庫の扉を閉めて、鍵を掛けた。
…私、この先どうなるかはわからないけど。
不思議と怖くない。
みんなが幸せなら怖くない。
…嘘。本当はちょっと怖い…。
誰かに隣に居て欲しい。
誰でもいい…。
だから…
貴女『誰か…側にいて……!』
その声は暗い倉庫の中の空気に溶けてしまった。
**
鬼灯side
鬼灯「…!!」
夜中。
またあの夢を見てしまい起きる。
頰を伝う汗
湿った着物
汗の混じった髪
荒れる呼吸
その全てが心地悪い。
鬼灯「本当に…なんであの夢ばかり見るのでしょう…」
彼女の死の予言…ですかね…。
いや、あくまでも夢。
そんな事…。
自分が最近よく見る夢について考えている時だった。
鬼灯「…!!」
誰かに呼ばれた気がしたんです。
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茅 - 絵上手いですね! 書き方教えてほしいです、、、、。私、好きな人がいます。告るか悩んでて、、、。どうしたらいいですか? (2020年10月20日 11時) (レス) id: bcdcf4ec06 (このIDを非表示/違反報告)
茅 - 謎の沈黙ターイム(バリトン)wwこれ、気に入りましたww (2020年10月20日 11時) (レス) id: bcdcf4ec06 (このIDを非表示/違反報告)
雛紗(プロフ) - もんじゃさん» コメントありがとうございます!え!本当ですか!?嬉しいです^^ありがとうございます! (2018年6月15日 19時) (レス) id: db311f7197 (このIDを非表示/違反報告)
もんじゃ(プロフ) - 絵めっちゃ上手ですね!! (2018年6月15日 17時) (レス) id: 84ebad2ff3 (このIDを非表示/違反報告)
メグル - 雛紗さん» 承知っすw (2018年6月13日 22時) (レス) id: 5915396e2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雛紗 | 作成日時:2018年4月9日 17時