Misunderstanding (ページ5)

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部署内にある予定のホワイトボードには

ハッキリと

｢○○会社から転勤1名
デザイン部総合室まで案内｣

と書かれている

結局私はまた
変な雑用を任されたわけだ

そりゃそうよな

私以外の社員と言えば

雑用を任せば睨んできそうな女だらけだ

それに比べて私は

なんでもYESと言ってくれる

雑用係とでも思ってるんだろう

心の中では言いたい放題なんだけど

『ちょっと、美甘さん
ロビーに転勤してきた人来てるらしいわよ
行ってきて』

｢分かりました｣

気づいたならお前が行けばいいだろ

ばーか

ムッとした表情なんて

見て見ぬふりをされ

大人しくロビーに向かう

どうせ、転勤してきた人だって

ここに2週間ぐらい入れば

｢なんでここに来たんだろ｣って思うんだろうな

部署によるけどね

うだうだ考えているうちに
エレベーターが止まった

おもむろに足をロビーの方向に向かわせると

何だかそれっぽい人が

座っていた

｢のんちゃん..............？｣

見たことある後ろ姿。

ぱちぱちと瞬きをする

嘘。こんな所にいるわけない

さっきまで使っていなかった頭を

フル回転させ

色々事を考える

あれはのんちゃん？？
違うよ。だってのんちゃんがここに来るわけ？
でもあれは.......。。
だとしてもなんでわざわざこんな会社に？
のんちゃんならもっと上行けるでしょ
私なんかと同じところには来ないでしょ？？

ぐるぐる色んな事を巡らせながらも

彼へ向かう足は止まらない

ついには近くまで来てしまう

｢＿＿はじめまして。○○会社から転勤してきた方ですよね。美甘 Aと申します｣

あくまでも平然と初対面を装って
挨拶をする

本人は私の顔を見てハッとしたけど

直ぐに元に戻った

小｢はじめまして、小瀧望です｣