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北山side ー夢の中ー



北「ぱぱ、ぱぱぁ!」




何年前だろう。





母が病気で亡くなった昔、頼れるのは父しかいなかった。





でも…






北「ぱぱ!返事して!」







居ない。






俺の声は、ずぅっと先まで響き渡っていた。



けれど、返事は帰ってこない。






でも、いつか、いつかと信じて、夜の真っ暗な街中で、俺の大好きなパパを呼び続けた。







北「ねぇ、どこ?!どこって!!ぱぱぁ!」








でも、待っても、返事は帰ってこなかった。









?「ひろくん、帰ろ。」







肩を叩かれて、後ろを振り向くとどこの誰かも知らない、けれど優しいオーラがにじみ出たおばちゃんがオレに微笑みながら、そう言った。






北「なんで!パパは?!パパ!」




涙で目がいっぱいになりそうな俺を見つめて、そのおばちゃんは悲しそうにいう。




?「ひろくん、パパはお巡りさんに連れていかれちゃったんだ。」








ついに、涙が溢れでた。





ボロボロと、頬を伝った。






北「なんで?!お巡りさんって、悪い人を捕まえる所でしょ?!ぱぱは悪くない!悪いことしてない!」






正義感に溢れるヒーローのような存在だった。







何をやっても、『ヒロはそのままでいいんだよ』って、笑ってくれた。








有り得ない。信じたくない。信じられない。







北「やだ!ぱぱは!悪い事しない…!!」








泣く俺の腕を無理やり引っ張られながら、施設に運ばれたのを覚えている。






やだ、やだっていいながら、場所も匂いも、知らない所へ連れていかれた時に、初めて分かったのは、“恐怖”というものだった。






そして、







しばらくして分かったのは、パパは“闇金”に手を染め、裏組織との関わりがあったのだという。







でも、信じられなかった。








俺は今でもそんなの作り話としか思っちゃいない。








ぱぱは、今でも俺の味方だ。







俺が唯一大切としている、味方だ。






_____





__________





物心ついた時から孤独に溺れていた俺は、どんなことも慣れっこだった。






イジメだって





脅しだって






そして、今現在のホームレスだって。







孤独で生きてきた人間は、孤独を恐れない。







逆に、孤独を怖がるヒトはそれだけ恵まれていたってことだ。







俺は独りぼっちなんて、怖くない。







こわく、ない。







“誰か”なんて、求めてなんかいない…

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玉森海叶(プロフ) - お久しぶりです!コメント、ありがとうございます!正反対の2人の恋物語、是非見てってくださいね!(´罒`) (2017年12月25日 15時) (レス) id: 84e81f6008 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつクローバー(プロフ) - お久しぶりです。新しい小説おめでとうございます!正反対の人生を歩んできた2人の恋、楽しみにしてます。頑張ってください! (2017年12月25日 7時) (レス) id: cbc9382471 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:玉森海叶 | 作成日時:2017年12月23日 17時

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