第76話：掴めない男 ページ44
ｵﾍﾟﾗ「薬？」
「ええ。また休めとダリさんに言われてしまったもので」
とはいえ、頭痛によく効く薬は先日全て飲んでしまったんです
オペラ先輩にそう説明すると、ああ。と聞いているのかいないのかよく分からない返事をされた
そもそも話を聞く気がないならなぜ聞いた………
前から思ってたがやはりこの
ｵﾍﾟﾗ「……そういうことでしたら、」
「…は」
ｵﾍﾟﾗ「こちらを」
差し出されたのは、紛れもなくこれから調合しようと思っていた"
「な、なぜ」
ｵﾍﾟﾗ「こんなこともあろうかと」
どんなことだよ
ｵﾍﾟﾗ「と、いうのは冗談です。昨日理事長から聞きました」
ーーーーー
ｵﾍﾟﾗ「……理事長」
ｻﾘﾊﾞﾝ「なに…オペラ…」
ｵﾍﾟﾗ「なぜ号泣されてるんですか。」
ｻﾘﾊﾞﾝ「今日の夕方、カルエゴくんが話してるの聞いちゃったんだけどさぁ…ｸﾞｽｯ、やっぱりAちゃん調子悪そうで…僕心配なんだよ〜…！！！」
ｵﾍﾟﾗ「………」
ｻﾘﾊﾞﾝ「頭痛で立ち上がれないって…………やっぱり今からでもAちゃんのおうちに ｵﾍﾟﾗ「お待ちください」 ええ、なんで止めるのオペラ…！」
ｵﾍﾟﾗ「頭痛が酷いと言ってる方の元にわざわざ看病に行くなど、それこそ悪化の一途を辿ります。それに…」
理事長は、まだ仕事が山ほど残っていらっしゃいますよ
ーーーーー
「は、はは………そうだったんですか」
乾いた笑いしか出ないわ
完全にこれはカンヅメ喰らってたな、父上
ｵﾍﾟﾗ「さ、どうぞ。」
とても暖かい白湯を私に手渡し、テーブルに粉末にされた頭痛薬を置くオペラ先輩
…私に"は"優しいんだよな、先輩って
どこかの誰かさんには随分とSっ気連発してるけど。
「ありがとうございます」
ｵﾍﾟﾗ「…」
物凄く苦いそれを飲み、白湯で流し込む
やはり粉薬は悪魔になっても慣れない。調合するのは好きだけど
「ふぅ…」
全て飲み終え、湯のみを置く。
すると、先程まで少し遠くで立っていた先輩が、突然こちらへと歩み寄ってきた
ｵﾍﾟﾗ「それで？」
「…え？」
それで…
って
ｵﾍﾟﾗ「頭痛薬の為だけにいらしたのではないですよね、
.
.
A」
「っ…」
ああやっぱり、このヒト掴めないわ
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えんさん(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこ様、コメントありがとうございます！80.5話は私もお気に入りの回なので、喜んでいただけて嬉しいです☺︎ 今後もよろしくお願い致します！ (2022年8月2日 12時) (
レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 80．5話最高(遺言) (2022年8月2日 11時) (レス) @page50 id: 3717c310ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えんさん | 作成日時：2022年7月11日 23時
