第71話：生徒会長とハプニング ページ35
カルエゴの前であんな顔してしまった………
「はぁ…」
時間は4限目中盤。空きコマだった私は、廊下を歩いていた
マルバス先生にもあの顔を見られた…？？
ああああ恥ずかしい
「くそ………」
でも、こんな短時間で生徒と仲良くなれた気がするのは、なんだか悪い気はしない
でもやっぱり恥ずかしい…！！
と、同じようなことを延々と考え続けて早5分。
下を俯き、前を見ていなかったせいで何かと正面衝突をしてしまった
「わっ、とと」
ｱﾒﾘ「だっ……」
「すまない、って…ああ、アメリか！」
鼻を押さえながら慌てて飛び退くと、そこにはオレンジ色の艶やかな髪、ピコっと動く猫耳のような角が特徴の生徒会長、アザゼル・アメリが立っていた
ｱﾒﾘ「A先生、問題ありません。私もメモを見ていて…先生こそ大丈夫ですか？」
「ああ、うん。ちょっと考え事をしていて……ごめんね」
ｱﾒﾘ「いえ！」
聞き慣れた強い声。自信のある表情を見て安堵する
怪我がなくてよかった
「最近薬学の授業も無かったし、あまり会えていなかったね。元気そうで何よりだよ」
ｱﾒﾘ「生徒会長たる者、常に他生徒の見本であるべきですから。元気が当たり前です」
胸に握った拳をドンとぶつけ、誇らしげな表情をするアメリは、父親のアンリさんを彷彿とさせた
恥ずかしいなどと先程までずっと悶々としていた事が少し情けなくなるな
「ん？」
アメリの足下になにか……
メモ帳？
「アメリ、そのメモ帳…」
ｱﾒﾘ「ああ！落としていたのか。気づきませんでした」
腰をかがめて、アメリがそのメモ帳を取ろうとする
その時だった
ﾊﾞｧｧｧｱｱﾝ!!!
「はっ…？」
ｱﾒﾘ「うっ」
「アメリ！大丈夫？」
信じられないほど大きく揺れた床に、思わずバランスを崩しそうになる
屈んでいたアメリは耐えきれず、転びそうになったところをすんでのところで私が受け止めた
ｱﾒﾘ「すみません。ありがとうございます」
「いや。それより、なんだ今のは」
窓を覗いても、ただ空から光が差し込んでいるだけ。特に何の変哲もない校庭だ
……じゃあ
「反対側の窓じゃないと見えないところに…？」
ｱﾒﾘ「生徒会室に行きましょう、向こうが見えるはずです」
「………そうだね」
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えんさん(プロフ) - にゃんこさん» にゃんこ様、コメントありがとうございます！80.5話は私もお気に入りの回なので、喜んでいただけて嬉しいです☺︎ 今後もよろしくお願い致します！ (2022年8月2日 12時) (
レス) id: cfaad42937 (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ(プロフ) - 80．5話最高(遺言) (2022年8月2日 11時) (レス) @page50 id: 3717c310ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えんさん | 作成日時：2022年7月11日 23時
