異端の天才攻略記【イデア・シュラウド】

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昼休憩




『あ〜〜！もう！酷いよ！！！』

ｲﾃﾞ「お、落ち着いて、A」

『だってグラウンド30周ビリはプラス10周って！そんなの私が一番遅いに決まってるじゃん…！！』



案の定、二限目体力育成の時に悲劇は起きた
バルガス先生が新学期だからかいつにも増してやる気がすごかったのだ。

いきなりグラウンド30周を命じられたので頑張って走ったのだが他の生徒とだんだん差は開くばかり、前と3周もの遅れをとってビリでゴール
それを見た先生はなって言ったと思う？休みの間の怠けが出ている！プラス10周だ！って。この際そういう問題ではない。



『私皆が授業受けてる中、一人で10周走ったんだよ…』

ｲﾃﾞ「え？何それ見世物じゃあるまいし」

ｵﾙ「いくら何でもそれは酷いね！姉さんは悪くないからね！」

『おかげで明日は筋肉痛だよ絶対』



はぁ〜とため息をついてイデアの懐に潜り込んで(物理)抱きついてみる



ｲﾃﾞ「ん？待って何この状況？Aの甘えたとか今激レアイベ発生してる？拙者大丈夫？」

ｵﾙ「すごい！兄さんの心拍数が一気に上昇してるよ！」

ｲﾃﾞ「オ、オルトうるさい！」



昼の周回でござるよ〜と握っていたスマホがプルプル震えているのが見える
なんだか可愛く見えてきて笑ってしまった



ｲﾃﾞ「ちょ、ちょっと拙者を弄ばないでくれる？」

『別に弄んでないよ』

ｲﾃﾞ「………」

『久しぶりに甘えたくなっただけだから』

ｲﾃﾞ「…そうでござるか…」



周回途中のスマホを置いてイデアも背中に手を回してくれる



ｲﾃﾞ「よ、よしよ〜し…頑張ったね……え、えらいえらい」

『ふふ、何それ』

ｲﾃﾞ「…恥ずかしいから笑わないでくれる？いや拙者甘やかし方とか分かんないし…精一杯なんですけど」

『十分だよ、ありがとう』



そう言って離れると、あれ？もういいの？と言われた。時々甘えてみるのも悪くないのかもしれない。



『さ、午後の授業も頑張ろうかな！』

ｲﾃﾞ「うわ切り替え早くない？拙者だったら明後日くらいまで引き摺るわ…」

『まぁ、普段なら私も明日くらいまで引き摺ってるかもしれないかな〜、でも今日は特別慰めてくれる人が居たからね』



分かりやすくイデアの肩をツンツンした
すると何それズル、と返ってきた


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