嵐山さんと迅さん�� ページ7
.
正直な所、迅は煽れば嵐山は自覚すると思っていた。友人だからアシストしたつもりだったのだがか、まさかソッチに転がるとは、という感じだった。
勿論俺の意見があったから
そう転がったのかもしれないけれど誤算だ。
自覚させるどころか、というやつである。
まあ、別にそれが嵐山の選択なのだから迅もこれ以上どうこう言ってやるつもりはないが。
「それにしても、お前がAを好きなのは意外だったな。皆知っているのか？」
「皆じゃないけど、小南は知ってるよ。前にちょっとポロっと本音がね。否定したら信じるだろうけど事実を否定するのもね」
「そうか。桐絵には話したのか」
アイツなら色々協力してくれるだろう、とか桐絵は姉御肌なところがあるからな、とか。
いやいやいや、ならお前がその小南を使えば良いのに、1番それが出来る立場にいるのに。と思うが
本人がこの様子だからそれは当分叶わないだろう
「取られてから、ああ好きだって気付いてもさ、遅いよ。嵐山。俺はお前に構ってたら先越されちゃうから構わず行動するけどね」
迅には色々な可能性の未来が見えていた。
その中にはAと結ばれる相手なんかも見えていた。それは太刀川だったり出水だったり、意外な事に風間だったり、嵐山だったりするのだ。
その沢山の可能性を勝ち抜かなければならないのに
迅は嵐山に気付かせるチャンスを与えたのだ
迅にすれば自分の意味不明な行動こそ謎だった。
「でも良かった。お前が''俺達''の土俵に上がって来ないなら俺も少しは楽できそうだ」
「！」
ひらりひらりと手を振る迅には何が見えていたのだろうか。俺はこれで良いのだろうか。俺がいないと少しは楽出来る程、俺はーー……と考えていたら
無意識に右手が迅の腕を掴んでいた
「さっきの、さっきの言葉は訂正する」
「へえ、何で？」
「何でだろうな。俺はやっぱり、お前を応援出来そうにないみたいだ」
顔は普段通りなのに身体は正直だ。
迅の腕を掴んでいる右手は凄まじいの力を込めていた。その証拠に迅は少し顔をしかめていたし、ぶっちゃけ迅は折れるかと思った。
「''妹相手''だとそうなるワケか」
「そうなのかもしれないな」
妹相手と言った迅も迅だったけれど、迅は思った。
コイツ本当に恋愛面に関しては本当にこれ以上になく馬鹿だな、せっかく成功したと思ったのに、と。
そして迅はもうこれ以上背中を押す気は毛頭ない。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 272人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ワールドトリガー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
天霧 - 今度は、藍ちちゃんとのデートがみたいw (2021年2月20日 1時) (
レス) id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
アポロ12号。(プロフ) - 音瀬。さん» やっぱり迅さん落ちが良いですよね！！本当にカッコいい！私の書く迅さんが好き！！？ああああ！！そう言ってくれる音瀬さんが私は大好きです！頑張ります＼(^^)／ (2017年2月19日 21時) (レス) id: f785069a8a (このIDを非表示/違反報告)
音瀬。(プロフ) - 迅さんオチだと嬉しいです！！アポロさんの書く迅さん好きです！！嵐山さんを煽っちゃった迅さんとか、すごく可愛かったです！！！いきなりコメント失礼しました！これからも頑張ってください！！ (2017年2月18日 21時) (レス) id: 70c99e83a8 (このIDを非表示/違反報告)
アポロ12号。(プロフ) - 蛇王@マルチSさん» ですよね！！やっぱり次回作のイフ落ちは太刀川さんで良いですよね！！ここは出水にしろよって感じですね、本当。せめてアンケート5人から選べよ的な、でもダイジョーブ、嵐山さんのならある笑 (2017年2月18日 9時) (レス) id: f785069a8a (このIDを非表示/違反報告)
アポロ12号。(プロフ) - 葵さん» 初めて本編についての感想をもらえて凄く嬉しいです！！淡々とやっていただけにコメントとか全然来なくて面白くないのかも！とかって思っていたので、とても励みになりました^ - ^太刀川さん本当私の小説の中だとヤバイヤツ笑 (2017年2月18日 9時) (レス) id: f785069a8a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アポロ12号。
| 作成日時：2017年2月10日 9時
