伏黒甚爾は恩人でした

23 ページ23

You







,








「俺の速さ受け止める人なんかそうそうおらんで？」







『そうなんですね。では』






「はぁ？どこ行こうとしてんの？」







どこに行くのも勝手じゃん。早く帰らせてよ





というかこの人が誰なのかも私は分からないし、なぜ和服なのかも理解できない





おまけに金髪でピアスは沢山開いてるし本気で何者なんだ






「甚爾くんと一緒におったAちゃんやろ？てっきりもっと年上かと思たけど見た感じタメっぽいなぁ」






じろじろと舐めまわすように見つめられ思わず目を逸らした





喋り方的に関西なのだろう。それに甚爾さんの名前を出したということはかなり深い関係の呪術師だ






「俺は禪院直哉って言うんやけど君に聞きたいことあってわざわざ京都から来てん」






『はい』






「君が促したんか？甚爾くんが高専行くように



甚爾くんが悟くんと戦うはずない。やのに命賭けてまでやるなんて甚爾くんらしくないねん




だから、長い間一緒に過ごしとった君が原因ちゃうんかなって思ったんやけどどうなん？」






促すもなにも勝手に仕事に行ったのは彼だ。それなのに私が原因って理不尽にも程がある






『私は今回の仕事になにも関与していません。それでは』





これ以上は関わらないでほしかった






私は逃げるようにして家に戻った







,

24→←22

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す