伏黒甚爾は恩人でした

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傑



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もう疲れたんだ。なんのために呪術師を続けているのかわからなくなってしまった




気持ちの悪い呪霊を飲み込み人間のせいで生み出される呪いを祓う





こんな世の中クソ喰らえと思ってしまうほど呆れた





「これはなんですか」





小さな子供は檻のようなところで小さくなり震えている。どうやら見えているようで村の人間はこの子達の原因で災いをもたらすと考えたらしい






私が今まで解くこと無く結ばれていた糸がプツンと切れた






「おいで。私が助けてあげる」





後ろにいた猿を殺し子供たちに手を差し伸べる。一瞬戸惑いはしたものの掴んでくれた





この際使えない猿共は殺してしまえばいい。そう思えば案外すぐに殺れそうで5人目に手をかけようとした時だった









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『アンタなにやってんの』







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私の後ろで聞いた事のある声が響く







「皆殺しさ。非呪術師なんてこの世界にいらない」






『お前頭沸いてんの？』






明らかに殺気立った彼女の声色に子供たちも脅える







「君もそう思わないかい？どうして非呪術師がいるのか



あいつらは自分の醜さを分かっていない。そのくせ人を陥れる、個人では闘えないから集団をつくる




集団をつくればたとえ強い相手でも偉そうにできる



弱者ほど醜く価値のないものはない。弱者は強者を称え崇めるべきだ




呪術師だけの世界、強者だけの世界をつくればこの世はもっと良くなる」






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