第拾肆話 不安と無力 ページ22
〜アルミンside〜
「……また熱が上がった」
ミカサ「いつまで続くのかな？」
「わからない。でも、僕達は早くAの熱が下がるのを待つしかないよ」
ミカサ「…うん」
Aが熱を出した。部屋で倒れてるのを僕が発見した。
Aはどちらかと言うと熱とか出さないタイプだった。まぁ、よくに言う“馬鹿は風邪を引かない”ってやつだよ。
だから、Aが熱を出した時はひどくびっくりしたよ。
お医者さんの話しによると、栄養不足のうえに睡眠不足が主な原因なんだって。
最近、あまり食べていなかったから栄養不足はわかってたけど、まさか睡眠不足も含まれていたことには驚いたよ。
「早く治るといいね」
ミカサ「うん」
ミカサは少し暗い顔して言った。
ミカサ「…いつまで続けるつもりなのかな？」
「わからない」
Aはおばさんを亡くしてから、笑顔を見せなった。それに、明るかった性格が暗くなってしまった。
ミカサ「いくら調査兵団に入るためだからって、こんなになるまでやって欲しくなかった」
「うん。でも、きっと熱が下がったらまた再開するかもね」
ミカサ「…っ」
辛い…見てるこっちが辛いよ。
僕だったら、そこまでしようとは思わない。
勇気がないんだ。僕にはっ
「……Aの様子を見てくる」
ミカサ「うん」
ガチャ
「……」
ねぇA。どうしたら僕は強くなれる？
「僕も、君みたいに強くなりたいんだ」
あの頃を境に変わってしまった君。でも信念や気持ちは変わっていなかった。
「強くなって、みんなを守りたい。…でもね？倒れるまでやらなくてもいいんじゃないかな？」
少しは、心配してるこっちの身にもなってほしいよ。
「起きたら、いっぱい怒るから…反省してね？」
そういい、部屋を後にする。
ガチャ
「…おやすみA。今は…良い、眠りを」
バタン
貴「……^ ^」
僕が部屋を出た時、彼女が微笑んでいた事を僕は知らない。
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作者名：天空の姫君 | 作成日時：2014年10月15日 8時
