第捌話 支配される恐怖 ページ11
アルミン「あ、A！」
貴「！ア、アルミン」
アルミン「どうしたの？…って、泣いてるの？」
貴「えっ？」
気付けば視界が悪くなり、頬を伝う冷たいもの。
貴「あれ？な、なんで泣いてるんだろ？」
アルミン「良ければ話を聞くよ？何があったのか」
貴「…うん」
アルミンに母さんに怒鳴ってしまった事、小さな親子喧嘩をしてしまい、家を飛び出してきてしまった事を話した。
ミカサ「A！」
貴「ミ、ミカサ！なんで！」
ミカサ「はぁ…はぁ…っ、はぁ…。おばさん、悲しい顔してたよ？Aに謝りたいんじゃないかな？」
貴「！…そうかな？」
アルミン「きっとそうだよ！ね、謝りに行こ？A」
貴「…アルミン」
そうかな？本当は呆れているんじゃないかな？
愛想を尽かされたんじゃないかな？
もし…もし、母さんに嫌われたら…俺はっ
アルミン「大丈夫。僕達も行くから。ね？」
…俺は母さんに謝りたい。そしてありがとうを言いたい。
俺を…私を大切に育ててくれた母さんに…
アルミンやミカサがいるのなら…きっと…
貴「そうだね。謝りに行くよ」
アルミン「そうこなくちゃ」
ミカサ「…行こ？」
貴「うん^ ^」
昔の俺？今の俺は、とても幸せです。この上ないくらいに…
貴「…っ((ゾワッ」
なんだろ、このやな感じ…
そう思った次の瞬間
カッ…
貴「っ！」
ドォォォォォォォン！
貴「なっ」
光ったかも思いきや地震のように大地が揺れた。
貴「な、なにがっ」
なにが起こったのか分からず混乱していると
「お、おい！見ろよあれっ！」
貴「…えっ」
壁を見る。そこには…
貴「う、嘘だっ」
壁越しにこちらを見る、一つの影
アルミン「きょ、巨人！」
50mもある壁を越えてこちらを見ている巨人。
そして…
ガンっ！
壁を壊した。
「に、逃げろーー！」
「壁が壊された！」
その時、俺達人類は巨人に支配されている事を思い知らされる。
籠の中にいる俺達は決して、巨人から逃げられない。…ということも思い知らされることとなる…
第玖話 大切な物を失う苦しさと憎しみ→←第七話 動き出す物語
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作者名：天空の姫君 | 作成日時：2014年10月15日 8時
