もう“ 迷惑”だなんていわせない

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大「それはできない…。」

貴「なんで？」

大「……。」

貴「ねぇ…。なんでよ…。なんで帰れないの？」

慧「Aよく聞いてね。」
　「Aの頭に腫瘍が見つかった。」

貴「……。」
　「腫…瘍？」
　「ガ…ンなの？」

慧「うん…。」

貴「そっか…。」




侑「なんで言わなかったの？」




貴「言いたかった。言いたかったんだよ。最初はいつもと同じ偏頭痛だった。
　 でも、だんだん痛みが強くなった。薬も効かなくなった。そしたら手の震えまで出てきた
　 正直お兄ちゃんたちに言おうと思った。でも、お兄ちゃんたちみんな忙しいじゃん。
　 だからずっと我慢してた。今日の朝、頭痛くて起きたらまだ5：15。寝るのも嫌だったから
　 お兄ちゃんたちが少しでも元気になってほしいって思って作ったのがあれ…。
　 そのあと、勉強してたら急に吐き気がして、本当にどうしようとか思っちゃって
　 我慢できなくて吐いちゃって…。少し部屋で休んでたら手が震えだした。でも手だけじゃなかっ た。」


大「ごめんな」

貴「なんで謝るの！？」

大「気づいてあげられなかったじゃん。俺らAの兄だよ？」

貴「お兄ちゃんたちは悪くない！だから謝らないで！！」

涼「でも…。」

貴「Aが悪いの！」


貴方side

うちが悪い…。

お兄ちゃんたちに迷惑かけたくないから…。

お仕事頑張ってほしいんだもん



貴「今まで言わなくてごめんね。」
　「もうご飯作ってあげられない…。
　 楽しく笑顔でご飯食べてるお兄ちゃんだいすきだった」


裕「ずっと待ってる。」


貴「そんな日がいつ来るの！？
　 うちって死ぬんでしょ？
　 治らないんでしょ？
　 生きられないんでしょ？
　 もうお兄ちゃんたちのごはん作れないよ…。」


圭「A…。」

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