百十七話 ページ36
ツカツカと私とみやびちゃんの前から信長くんの前へ移動する黒田くん。
「…分からん。だが、誰かを犠牲にして上に立つ。それは「和」とは呼べん」
…はずだ、多分。と曖昧に答える信長くんに黒田くんは歯切れが悪いと、呆れたように鼻で笑った
「じゃあさ、じゃあさ、聞くけど!じゃあどうするつもりだ?どうやってアイツらを束ねて行く?」
「…」
「ハッ…大した器だ。いいか?いつ誰が裏切るか分からんのだぞ!俺だってそうた!全てを疑い、どんな犠牲を払ってでも勝利する覚悟を持て‼︎」
強い口調で私達に吠える黒田くんに私もみやびちゃんも大人しく頷くことはできなかった
「それでも私は!信じると決めたものは信じたいのです!黒田くんの事も」
『…私も、黒田くんからの連絡が無かったらみやびちゃんと同じように止めてたかも。』
はは…と軽く笑うと黒田くんは小さく息を呑んだ
「そういうのを…戯言というのだ。こんな事では天下を獲ることなどできん!」
『あ、ちょ、黒田くん!』
信長くんを冷ややかな目で睨み、黒田くんは美術室を去って行った。せっかく力強い仲間が出来たと思ったのに…
私たちは黙って一点を見つめる信長くんを信じることしかできなかった。
それからと言うもの…クラス内は他の裏切り者を見つける為にギスギスしていて、空気は最悪だ。
みんな何かにつけて裏切り者なんじゃないかと勘ぐりあっている。…もういっその事本当の裏切り者を伝えてしまった方が良いんじゃないか…?
『でも、それだと黒田くんの頑張りがなぁ…』
「黒田…。黒田がどうしたんだい?」
『エッ、アッ、う、上杉くん…』
人の少ない教室で項垂れていると、いつもの優しい微笑みを浮かべた上杉くんが私の前に座って来た
「やはりAちゃんは…黒田が心配?」
『それは、勿論…』
「裏切り者と判明しても君に心配されるなんて…まったく、黒田に妬いてしまうよ」
少し寂しそうに笑った上杉くんの言葉に不覚にも顔が熱くなってしまう
『う、上杉くんは!…その、PBB作戦に代わる作戦って、何か思い付いたりした?』
トロンと優しい視線で見つめられ、溢れ出す甘い空気を誤魔化すように上杉くんに質問を投げつけた
すると彼は少し悩んだ後、ゆるく首を振った
「…確かに、こういう時に黒田が居てくれたらな…」
『ね。いっつも何考えて生きてるんだろ』
「彼も年頃…僕らと同じで好きな子の事を考えてるんじゃないかな」
上杉くんの予想外の言葉に私は思わず吹き出してしまった
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オタくん♀(プロフ) - 完結､､､だと､､､そんなーーー‼︎(T ^ T) (2023年1月2日 23時) (
レス) id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - …ん？お、終わり…だと？嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ (2023年1月2日 22時) (レス) @page44 id: 940717e19b (このIDを非表示/違反報告)
オタくん♀(プロフ) - 何度も見ています！何度見ても面白いし胸がキュンキュンしちゃうぐらい大好きです!更新頑張って下さい！ずっと待ってます！😄 (2022年11月21日 22時) (レス) id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
真子ちゃん(プロフ) - 待ってます (2022年11月14日 15時) (レス) id: 955c1a3158 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 何度見ても面白いです😍更新頑張ってください！！待ってます！！ (2022年11月9日 23時) (レス) @page44 id: c191c4b3ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：間取り | 作成日時：2022年9月10日 14時
