119話〜アカネリゾート〜 ページ23
男1「Aはおそらく…」
…Aの名が出たな
やはり来て正解だった
ロ「おい、貴様ら」
男2「あ?……!」
ロ「先程から誰を見ている
目線がナンパの類では無い様だが
自分の女に目線を送られ続けて警戒しない程、能天気な男では無いものでな…
あいつに何の用だ」
ギロリと睨みをきかせる
すると怯えるわけでも怒るわけでもなく
男どもは言葉を話さずに手で何かを伝えあっている
手話か何かか…?
俺の声に反応して振り向いた為
耳が聞こえない訳では無い
俺が話しかけるまで声を発していた為
話せない訳でもない
こういう時、だいたいの奴はコソコソと小さな声でやり取りをする
滅竜魔導士の俺なら聞き取れていたが
……こいつら俺の前では一言も発さないな
((ガンッ!!
男たち「!」
なかなか話さない男たちに痺れを切らし
すぐ近くの岩を殴りつけた
パラパラと少し壊れた岩が落ちていく
ロ「こういう事に関して俺は気が長くない
早く話せ
それとも話せない理由でもあるのか」
それでも男たちは黙り続ける
…しぶといな
ロ「締め上げないと話す気にはならないか?
俺はそれでも構わん
それであいつに危険が及ばないで済むならばいくらでもそうしよう」
そう言って1歩踏み出すと男たちの足元に魔法陣が現れる
何をする気だ
ロ「影竜の斬撃!」
直ぐに魔法を使うが命中する前に男たちの姿が消えた
転送魔法か!?
岩の上に立ちもう一度ビーチ全体を見渡すが
もうあの男たちの姿はなかった
逃したか…
暫くAの周りは警戒するしかないな
ス「ローグ!!
1人で岩に登って何てんだよ〜!!!」
スティングが大声で俺を呼びながら手を振る
すると周りの視線がこちらに集中した
傍から見れば男が1人で岩に登り周りを見渡す光景は明らかにおかしいだろう
みんなが楽しんでいる中先程の話をするのは少し気が引ける
……どう言い訳をしようか
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作者名:影星 | 作成日時:2021年5月1日 1時