見直して44日目 ページ45
'
気づいてたから…きっとみんなにお願いしてたんだ。
私が1人にならないようにって、
「はは、…」
そんな優しさにも気づかず馬鹿だなぁ、私…
無断で外出ちゃったや
…反抗したくても…
急所を刺されたせいか立ってるのがやっとだった。
…呪霊じゃなくて、一般人に殺されるなんてね、
みんなに怒られそう…
「何笑ってるんですか?
これからずっと僕と一緒だから嬉しいんですか?」
男の子の言葉なんて頭に入ってこない。
ただ…ひたすらに…
「……会いたいなぁ、」
五条先輩と夏油先輩に会いたい。
別れたのに…なんでそんなことしてくれたの?2人共…
期待しちゃうじゃん、やめてよ、
「Aさん、あの男2人とどんな関係なんですか?
というか貴方にとって彼らはなんですか!!!!!」
男に距離を縮められ、後ろに下がる。
しかし柵もないこのビルの屋上では下がれるのに限度があった。
「…」
…知らないところで…私はずっと守られてたんだ。
「っ…」
痛む腹部とは別で、胸の中がいっぱいになった。
…こんな状況でも…幸せを感じられるなんて思わなかった。
…最後くらい、言いたいことを言って逝こう。
私にとって…五条先輩と…夏油先輩は…
'
「愛してやまない…人です。
2人の事が好きです、大好き…愛してます…」
男の目を見てしっかりそう言った。
本来…2人に愛の言葉を言いたかったが…それは叶わない。
言えるだけ…言っといた。
まぁ勿論…
「…酷い、酷い酷い…!!!せっかく俺、
人間の解体の仕方まで学んだのに…っ」
…相手の逆鱗に触れると思うが。
「いいよ、もう……」
声のトーンが変わった。
そして
「…俺の事を愛してないAさんなんて…いらない。」
虚ろな瞳で、私の体を押した。
体が宙に浮く感覚。
まるでスローモーションのように、ゆっくりに感じた。
「……」
五条先輩と夏油先輩は…
私が死んだら悲しんでくれるだろうか
「…」
こんな事になるなら…別れるなんて…言わなきゃよかった
浮気されようが、なんだっていい。
2人との繋がりが無くなるのが…
こんなに怖いことなんて知らなかったの。
「…」
…意識が薄れてきたな…
目を閉じた真っ暗な視界に映ったのは、
五条先輩と夏油先輩に愛されてる自分だった。
…最後の最後まで…あの二人が出てくるなんて…
私はどれだけ好きなのよ…
960人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なお - ドキドキする!! (6月18日 12時) (レス) @page18 id: fbf85c88a2 (このIDを非表示/違反報告)
めえ - めちゃ面白い!甘々なの最高です〜!番外編読みたい! (2023年1月9日 12時) (レス) @page50 id: 674394b3e5 (このIDを非表示/違反報告)
西(プロフ) - なんでこんなに素晴らしいお話が書けるんだ!面白かったです! (2023年1月9日 6時) (レス) @page50 id: 3fb130f810 (このIDを非表示/違反報告)
かしわもち - あなたは、神様? (2022年12月22日 16時) (レス) @page50 id: b0321227c9 (このIDを非表示/違反報告)
ヲタクちゃん(プロフ) - 番外編見たいです💫 (2022年11月24日 21時) (レス) @page50 id: 750e30c04d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2022年11月12日 21時