不 健 全 な 吉 沢 さ ん

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『そうですか、わかりました』






そう言って彼は耳から電話を離した



「ど、どうでした？」

不動屋さんになんて言われたのか
気になって気になって仕方ない私はすぐ聞いた



『担当の人が今日休みだって』


「...そんな....」





『明日あっちから電話かけるって言ってた』




じゃあ、それまでどうしたらいいの？



吉沢さんがこの部屋を買い取ったのなら


借りた立場の私が下だ





ここを出ていくべきなのも多分 私だと思う







でも、今日引っ越してきたばっかりだし


空き巣とかで既に心配されてるのに

マンションで手違いがあったんんて親が知ったら、




心配かけるどころじゃない









『おい』



「はっ、な、何ですか！」



肩に手を置かれて、ハッと我に返った




今はとにかくこの状況をなんとかしないとだ





『顔真っ青なんだけど』




あぁ、しっかりしないといけないのに




体の力が抜けていく...








視界も霞んで私はその場に崩れ落ちた





『ちょ、大丈夫！？』






最後に聞こえてきたのは、吉沢さんの焦ったような驚いた声だった。






そこで私の意識は途切れた。

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