4話。 ページ6
気づいてなかったのかもしれないけど、もうその時点で恋をしてたんだ。
話していくうちに、どんどんとこいつのことを知っていって、女子にはつまんない話だろうと思うけど、笑顔で聞いてくれて。
毎日のように、会いに行って。
いつの間にか、恋だと自覚していた。
一人のアイドルが好きだと、いつの日か自分に話してきた。
その人は、橋下にゃーと言って、ファンからは「にゃーちゃん」と呼ばれてるらしい。
そいつの話をするときは、生き生きとしていて、嬉しそうに話していた。
それが、とても好きで。俺も話を合わせるために色々調べた。
「何してんだ」
『え、スマホのこと?』
「ああ」
『最近入れたアプリで、この人かっこいいでしょ?』
見せてきたキャラは、何やら清潔そうな真面目な感じで、俺とは正反対で。
「(こういうのが、タイプか)」
その日から、そいつを意識するようになった。
こういうキャラが好きなら、自分も見習えばいいんじゃ…。
馬鹿な考えだけれど、それが自分にできることだと思った。
数ヶ月経ち、
喧嘩なんてしなくなり、
「僕」と言うようになり、
授業にも真面目に取り掛かるようになっていた。
校則通りの服装で、まさに今までとは違かった。
潔癖症もいつしか身についていた。
周りは、僕の変化に驚いていたが、歓迎してくれた。
兄弟も、「どうしちゃったの!?」「頭打った?」などと心配してきたが、何やら嬉しそうな目だった。
Aだけは、変わったねとか、その方が好きだとか、何も言わなかった。
いつも通り接してきて、Aのために変わったんだよなどと言えるはずもなく、時間が経っていった。
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速水ヒロcv前野智昭love♪(プロフ) - 続き気になります。 (2018年9月12日 15時) (レス) id: 5e287a4c41 (このIDを非表示/違反報告)
34松(プロフ) - Aohaさん» コメントありがとうございます!!嬉しいです (2018年8月7日 7時) (レス) id: 136ca762f2 (このIDを非表示/違反報告)
Aoha - とても面白いです。更新頑張ってください。 (2018年8月7日 2時) (レス) id: 99600ecbc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:34松 | 作成日時:2018年7月18日 18時