284話 ページ40
貴方side
江ノ島盾子の文字が脳を駆け巡る。
知らないよ?
そんな人知らないよ?
日向「でも何故……どんな目的で江ノ島って人はそんな事件を起こしたんだ……なにか目的があるんだろ?」
モノクマ「それが江ノ島盾子の絶望だよ。江ノ島盾子にとっての絶望は目的でも主義でも生き様でも本能でも無くて…江ノ島盾子が江ノ島盾子である為の定義付けなんだ。」
知らないよ?
江ノ島盾子なんて知らないよ?
モノクマ「僕はヌイグルミでオマエらは人間であるのと同じようなレベルで、江ノ島盾子は絶望的なまでに絶望なんだよ……ってAサン聞いてる?」
貴方「あ、あぁ……」
創が私の背中をさする。
モノクマ「生きる事も死ぬ事も食う事も愛する事も愛される事も彼女にとっては絶望でしかないんだ。」
日向「な、何だよそれ!」
モノクマ「そんな圧倒的理不尽さによって江ノ島は超高校級の絶望達を引きずり込んで行った。」
貴方「愛も憎しみも恨みも復讐も何もかも利用して超高校級の絶望を操ってたと…そして彼らは結局江ノ島盾子の手足でしか無かった…」
何だかその思考が今わかるような気がする自分が怖い。
モノクマ「そう!やっぱりAサンは賢いね!彼らは自分の絶望であろうと他人の絶望であろうとお構い無しに江ノ島盾子に捧げる。子供に食事を与える母のように…」
江ノ島盾子という絶望から逃れるために全てを絶望に捧げる。
モノクマ「例えば、自分の家族や仲間を殺してしまったり、自分の体さえも容赦なく破壊してしまったりね!更に絶望的なことに、彼らはそれを自分がやるべき事と信じ込んでしまってるんだ」
恐ろしい話だ。
恐ろしい話。
うん、恐ろしい話。
日向「そ、そんな馬鹿な話があるかよ!」
モノクマ「君は希望ヶ峰学園史上最大最悪の事件で蜂起した予備学科生徒の末路を知らないの?」
日向「ま、末路?」
モノクマ「江ノ島には人の価値観を変える力があるんだよ」
日向「おい!末路ってどういう事だよ!予備学科はどうなったんだ!?」
モノクマ「使い捨てとしての役割を全うしたんだよ。それが"自分のやるべきこと"だと信じてね。予備学科の2357人はその全てが集団自
殺をしているんだ!!」
モノクマの高笑いと創の荒くなった息遣いが部屋に響く。
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うじっしー(プロフ) - やえさん» ありがたいお言葉……!また更新頑張っていきますね(*^^*) (2021年5月17日 0時) (レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
うじっしー(プロフ) - サヤさん» ありがとうございます!更新がんばります! (2021年5月17日 0時) (レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ?(プロフ) - 初めまして! サクラと言います!私も、ダンガンロンパシリーズ大好きで最初から読ませてもらってます! ダンガンロンパのアニメの動画なんですけど、Amazonプライムビデオだと無印も絶望編も希望編も全て無料で見る事が出来ますよ! (2021年5月16日 23時) (レス) id: 12622ccc94 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2021年4月4日 20時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
やえ - すごく面白いです!これからも無理しない程度で頑張ってください! (2020年6月30日 18時) (レス) id: bf9ff1b202 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:うじっしー | 作成日時:2017年8月29日 0時