282話 ページ38
日向side
『いつしか目的と手段は入れ替わり、残ったのは主義や主張のない破壊と暴力だった。強者が弱者を惨殺し、弱者がより弱者を惨殺し……弱者が徒党を組んで強者をなぶり殺した。』
何だこれ……惨すぎる。
横にいるAは明らかに気分が悪そうだった。
『そんな暴力と死が広がっていくにつれ、その重みは消えていく。時代が逆行したように人の死は当たり前のようになっていた。』
確かに人はいつか死ぬ。だけどこれに限ってはまた違う話だった。
『やがて各地ではテロやクーデターが勃発し戦争という名の絶望へと繋がっていた。それは宗教や固定観念の違いから生まれたものではなく、ただの戦争』
日向「ただの……?」
『ここまでに発展したのは"とある生徒達"が原因だった。希望ヶ峰学園を崩壊へと導いた"ある生徒"を中心とした…"超高校級の絶望"という集団だった』
貴方「ち、超高校級の絶望だなんて……そんなの居るはずないじゃない…」
『彼らはあの希望ヶ峰学園が認める才能を"人類の希望"ではなく"人類の絶望"の為に使ったのである。』
【世間に対して強い権力を持つ者は絶望を振りまく為に一般市民を洗脳】
【コンピュータに強い者は絶望を振りまく為のソフトウェアを開発】
【世界への影響力を持つ者は絶望を振りまく為に新たな価値観を作り上げた】
『こうして彼らは人類史上最大最悪の絶望的事件をプロデュースしていったのである。そう、超高校級の絶望が消えない限りこの絶望は終わらない……』
上がりきった心拍数の割に俺の体は冷めきっていた。
Aも顔を青くして震えている。
貴方「な、何よこの本……全部嘘でしょ?」
日向「っ……デタラメに決まってる!」
でももしこれが事実なら、この島の外はどうなってるんだ?
貴方「なにも知らない……ここで見たものも知ったものも何も知らない!!!」
Aが頭を抱えてしゃがみこんだと同時に、モノクマが現れた。
モノクマ「本当にあったことだよ?オマエらの頭の中からその記憶だけがスッポリ抜け落ちてるんだ!それにここにある証拠や話は全て本当にあったことだよ?」
貴方「(震)」
モノクマ「これだけは分かって欲しいんだけど、僕はお前らを応援したいだけなんだ…!」
モノクマは大笑いしながら消えてった。
なんだ、そういう事か……
最初にあいつが言っていたのはそういう事だったのか
123人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うじっしー(プロフ) - やえさん» ありがたいお言葉……!また更新頑張っていきますね(*^^*) (2021年5月17日 0時) (レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
うじっしー(プロフ) - サヤさん» ありがとうございます!更新がんばります! (2021年5月17日 0時) (レス) id: d3a8c31e55 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ?(プロフ) - 初めまして! サクラと言います!私も、ダンガンロンパシリーズ大好きで最初から読ませてもらってます! ダンガンロンパのアニメの動画なんですけど、Amazonプライムビデオだと無印も絶望編も希望編も全て無料で見る事が出来ますよ! (2021年5月16日 23時) (レス) id: 12622ccc94 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ(プロフ) - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2021年4月4日 20時) (レス) id: 4f60a72d2e (このIDを非表示/違反報告)
やえ - すごく面白いです!これからも無理しない程度で頑張ってください! (2020年6月30日 18時) (レス) id: bf9ff1b202 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:うじっしー | 作成日時:2017年8月29日 0時