読み切り��外れた鎖 ページ38
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『真実だと信じたくなかった。だから必死に調べたのでしょう？嘘だったらいい、そう願って』
あぁ、なぜこの人には僕の心がわかるのだろうか
父親が最期に残した罪の告白。
けれどもどうしても自分の父親が犯罪者だなんて
信じたくなかった。
だから必死に調べて、調べて…
自分の知っている偉大な父のままで死んで欲しかった。
でも調べていくほどに浮き彫りになる紛れもない真実に、
どうして…と何度も父親を呪った。
『私はあなたの父親を許すことはできない。…でもあなたはあなたよノット。』
ノッ「え…？」
『あなたが私に罪の意識を抱えて生きていく必要は無い。だから私の顔色なんて伺わなくていい。自分が幸せになる道を探して欲しい。』
スペンサーはそう言って目を細めた。
その顔はなにか吹っ切れたように晴れやかだった。
ノッ「…僕は、犯罪者の息子だ。だから幸せになっては…」
『私がいいって言ってるの。』
ノッ「っ…！」
『あなたが下を向いたまま生きていたら私がずっと気になってしまう。辛い方に引っ張られてしまう。…だから、負い目なんて感じずに好きに生きて欲しい。…ただそれだけよ。』
そう残すとスペンサーはくるりと背を向け、教室を後にした。
その背中はなんだか大きく見えた。
…誰が冷徹姫なんて言ってたんだっけ
冷徹姫───それは決して笑わない、誰にも心を開かない、感情のないスペンサーが1年生の頃にこっそりと呼ばれていたあだ名だった。
だが今の彼女にはそんな面影もない
温かくて強い、そんな人だ。
きっとそれは、真実の愛を知ったからなのだろう。
ノッ「ありがとう…」
聞こえているのか聞こえていないのか
スペンサーの背に向かって
必死の思いでそれだけをどうにか言葉にする。
目からは一粒、雫が伝った。
きっと僕は、
誰かから負い目なんて感じなくていいと、
この見えない鎖から解き放って欲しかったのだ。
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美愛(プロフ) - Aliceさん» こちらこそ、いつも素敵なコメントに支えられました(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”作品を愛して頂き、作者冥利です！ありがとうございます✨ (2023年4月20日 17時) (
レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - 完結お疲れ様でした！毎日幸せな時間を過ごせました。本作品に出会えて本当に嬉しく思ってます。今日から何度も読み返して新連載の更新をお待ちしますね！少し寂しいですがこの2人の幸せを切に願ってます。素晴らしいお話ありがとうございました！ (2023年4月20日 17時) (レス) id: fa4665eb65 (このIDを非表示/違反報告)
美愛(プロフ) - Aliceさん» わぁ〜何よりです🥰いつもワクワクするコメントありがとうございます！ぜひドキドキしながら今後の展開楽しみにしててくださいね🥰 (2023年4月11日 0時) (レス) id: 66f373a354 (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - うぁぁぁあ！！心臓が！私の心臓がっ！！ネタバレになるのでここで書けませんが！こんなにスクロールするのがドキドキするなんて！( ⌯ﾉㅿﾉ)完結が喜ばしいことなのに永遠と続いて欲しい欲求が！(´^q^`) (2023年4月10日 18時) (レス) @page6 id: fa4665eb65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美愛 | 作成日時：2023年4月9日 18時
