1話 ページ3
友「A〜。」
親友の友ちゃんが声をかけてくる。
だから読んでいた本を一度閉じ、友ちゃんの方を向く。
『どうしたの?友ちゃん。』
友「今日どっか遊びに行かない?」
『いいよ。』
私の家はいつも父親が留守にしているから基本暇だ。
友「じゃあ、今日の放課後さくらニュータウン行こう!」
『さくらニュータウン…って、隣町の?』
友「そうそう!」
『分かった。』
私が答えると、すごく嬉しそうに笑ってくれる友ちゃん。
…好きだなぁ。
友「さくらニュータウンに美味しいソフトクリーム屋が出来たんだってー。」
『ソフトクリーム?』
友「そー!何か気になるなーって。」
…可愛い。
『食べたいね。』
友「Aならそう言ってくれると思ってた〜!」
友ちゃんが行きたいところなら、私は全然行くよ。
『友ちゃん。』
友「うん?」
『あのね、』
「友ー!」
…クラスメイトの大塚 美羽ちゃんが友ちゃんに声をかける。
友「美羽。何?」
美羽「今日どこか遊びに行かない?」
…大塚さんは何ていうか…クラスのリーダー的存在っていうか。
正直あまり得意じゃないっていうか…。
友「今日はAと遊ぶから無理〜。」
美羽「え〜いつも遊んでんじゃん!」
…面倒くさいことになりそうだな。
『私はいいよ。大塚さんと遊びなよ。』
美羽「篠崎さんもこう言ってることだし!」
友「いや、私がAと遊びたいんだよ。」
…友ちゃん…。
友「私と遊ぶのは無理だよ〜。」
そう言って私に笑いかけてくれる。
…好きだなぁ。
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