26.心の変化 ページ26
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「でも……僕と桐谷さんも、北山さんとの人間関係を築いている途中なので、いきなり担当を変えるって言われたら納得できません」
ニカが、私の言いたいことを代弁してくれた。
「だけど、いつまでも結果が出ないなら変えられても仕方がないんじゃない？」
ニカの顔みたらムッとしてる。
その顔！大人なんだから、ガマンガマン！
そりゃ佐伯さんの言っていることは正論だけれど、そんなに簡単にはいかないよ……
*
あれ以来、北山さんと私は少しづつ距離が縮まってきて、週末には一緒にご飯を食べる事もあった。
北山さんはガラケイを愛用してたのでいつもの連絡はEメール。メール交換をできただけでも私にとっては大きい進歩だったんだ。
“ 今日、一緒にどうですか ”
“ いいよ ”
“ 何か食べたいものありますか？ ”
“ 肉 ”
北山さんからのメールはいつも業務連絡のようなそっけない内容で、顔文字が使われたことなんて一度もない。
私は料理が得意なんて言ってしまったけれど、実はかなり下手だ。それでも北山さんの為に作ることは楽しくて、上手になって彼の喜ぶ顔が
見たいと思うようになっていた。
ピンポーン
『開いてるから入ってきて』
家に入ったけれど北山さんがいない。
「北山さん？」
「ちょっと待ってて、今書いてるんだ」
彼の仕事部屋の方から声が聞こえた。
部屋に行くと、机の上に大きい和紙が広げてあり真剣に何かを書いていた。
「何を書いてるんですか？」
「依頼されたお店に飾る作品だよ」
「え？作品ですか？」
「作品も売らないと生活に困るからね」
どうやらネットで注文を受けているみたいだった。北山碧水という名前は隠している様子。
北山碧水の書なら、欲しい人はきっと沢山いると思う。今は人前に出たくないんだなって思った。
あの時……亡くなったお母さんの事を話してくれた。きっと私には想像すらできない、もっと辛いことがあったに違いない。
知ってしまった今、前みたいにもう一度活躍してほしいなんて気軽に言えるほど、私だって無神経な人間じゃないと思ってる。
私の感情に現れてきた変化。
北山さんには癒される時間が必要なんだ。
仕事を全うしないといけない自分と、私情を挟んでそれを阻止しようとする自分。
どっちが本当の私なんだろう？
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siori(プロフ) - にかみつばさん» にかみつばさん、お返事遅れてごめんなさーい！また来てくださったなんて感激です！星も嬉しいです。また書道やってほしいですね！ (2021年3月3日 19時) (
レス) id: ad892650f9 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - 久しぶりに書道家の北山さんに会いたくなって来ました。いいね☆していなかったみたいでごめんなさい！右☆をポチッとさせて頂きました！ (2021年3月1日 0時) (レス) id: a0721de2a5 (このIDを非表示/違反報告)
siori(プロフ) - にかみつばさん» にかみつばさーん！お待たせしました！パス付きの方は夜には外せると思います！遅くなってごめんなさい！ (2020年7月5日 16時) (レス) id: 05c0397959 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - ありがとうございます。明日明後日にはと仰っていたのでずっっと楽しみにしていました！これから読めるのが楽しみです。 (2020年6月5日 1時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
siori(プロフ) - にかみつばさん» にかみつばさん、お待たせしましたー！2のパスワードを外しましたのでお知らせします。大好きと言って下さり感無量です！涙 (2020年6月5日 1時) (レス) id: f587e16f89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：siori
| 作成日時：2016年6月4日 13時
